2008年08月29日
皆様、初めまして。雑学のコラムを、5週目に書かせていただくことになりました、『ダイドコロ』でございます。自分が興味を持った事柄について、テーマは金融にとどまらず、自由に述べさせていただきます。
以下、文体が変わりますが、ご容赦ください。
最近、新聞で小さな記事に目が留まった。高齢者の雇用についてである。その記事によると、高齢になるほど人々の働く意欲は高まるという。(もちろん、体が自由に動く高齢者の意見であるであろうが)
この記事を読んで、先日読んだ雑誌のなかでも印象に残った写真を思い出した。大手ファストフード店のある支店での光景なのだが、なぜその写真が雑誌に掲載されていたかというと、その店では店員の半分以上が65歳以上なのである。驚くべきことに、その支店は、全国でも上位(3位?)の売り上げを誇るという。
特に記憶の残っているのが、その雑誌取材に対する店員の彼女らの自己紹介だ。
『美しくないけど美津子です。』
『清純じゃないけど純子です。』
中途半端な年代では出せない深みがある。この店の売り上げを牽引する頼もしい一言だ。
この店の例は、雇用を望む高齢者とそれを受け入れてみようと試みた企業が産んだ成功例であって、現状は、必ずしも、多くの企業が高齢者を雇用し、なおかつ成功に導くとは限らないのではないか。
内閣府の調査で、世界的に見て日本人高齢者の労働意欲の高さが示されている。(図1参照)

この結果に加え、日本は世界にも類を見ないほどの超高齢化社会を迎えていることもあり、ここ数年、高齢者と呼ばれる年代の人々を労働力として活用する法律が整ってきた。特に大胆な法改正が、昨年の平成19年10月1日施行となる高年齢者雇用安定法改正である。10月1日から、事業主は労働者の募集・採用時に年齢制限(上限)を設けることを禁止されるようになった。
<参考:募集・採用における年齢制限の禁止について(厚生労働省ホームページへリンク)>
人口の高齢化に加え、労働人口数の低下という背景があるにしろ、この改正は非常に大胆である印象を受けるが、それだけ労働力を高齢者に頼らざるを得ない状況を迎えているということを示すものでもある。
しかしながら、職を求める高齢者を取り巻く環境は依然として厳しい。(図2参照)

図2は、内閣府による、求職中の高齢者に、仕事につけなかった理由を聞いたアンケートの結果である。この結果からも示唆されるように、雇う側からは、年齢を理由に、高齢者を労働力として採用するのにあまり積極的ではない姿勢がうかがえる。確かに、加齢に伴う体力・記憶力等の低下は避けられず、職種によっては、デメリットを生じさせてしまう可能性も否定できない。
それでも、労働力を高齢者に頼らざるを得ない逼迫した状況を迎えているのは事実である。さらに、近年、日本は医療費の負担増加や年金記録問題などで、高齢者は生活に大きな危機を迎えている。国に頼ることが出来ないのであれば、自分たちで稼ぐほか生きる術はない。
日本の高齢者は高い労働意欲を持っており、かつ、働くに十分な体力・精神力を持ち合わせている。雇用者のみならず、職場の環境が高齢労働者を受け入れる素地を徐々に作っていくことが望ましい。
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