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平野淳也:マイニングハードウェア販売最大手Bitmainが上場の可能性の影響とは【フィスコ・仮想通貨コラム】  6月20日08時00分

以下は、フィスコソーシャルレポーターの暗号通貨研究家の平野淳也氏(ブログ「junyahirano.com」、Twitter: @junbhirano)が執筆したコメントです。フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。
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ブルームバーグのインタビューで、中国のマイニング企業であるビットメイン社のCEOジーハン・ウー氏が上場の可能性を示唆しました。

マイニングとは仮想通貨の新規発行やネットワークの維持に必要な計算作業ですが、ビットコインおよび仮想通貨業界全体に影響するファンダメンタルといっても差し支えなく、その環境動向を把握することは大切です。

■ビットメイン社が上場の可能性を示唆
ビットメイン社の上場はまだ具体的に計画されているものではないですが、香港市場またはニューヨーク証券取引所への上場の可能性はあるといいます。初期にIDGキャピタルやセコイアキャピタルなどの大手投資企業から資金調達をしているので、彼らにEXITの機会を提供するためだとしています。

ビットメイン社の資金調達ラウンドはこれまで公表されておらず、ブルームバーグによると、匿名のリークにより、IDGキャピタルやセコイアキャピタルなどから5000万ドルの資金調達をしたとされています。

このリークが出たのは2017年ですが、資金調達の時期は正確にはわかりません。なお、ウー氏とマイクリー・ジャン氏の創業者による持ち株保有はまだ60%となっており、この2名の共同創業者の間ではジャン氏のほうが保有株式は多いとのことです。

また、同じく業界で目覚ましい成長をする米国最大手の仮想通貨取引所を運営するコインベース社は、これまでにビットメイン社よりも複数のラウンドで資金調達をし、最新では2018年8月にシリーズDで1億ドルの資金調達をしています。

ステークホルダーも金融機関などを中心に幅広いことから、恐らく創業者の保有株はビットメイン社より希薄化しているだろうと思われ、このように見るとビットメイン社がこの規模でも創業者の株式持分が60%以上あることは特筆すべき点と言えます。

また、同インタビューでは昨年はビットメイン社は25億ドル(約2750億円)の売り上げを得たとの発言があります。

これまで調査会社による分析で、ビットメインは10億ドル単位の利益を上げていることは間違いないだろうとは噂されていたものの、本人の口から具体的な数字が出てきたのは初めてのことです。

Bernstein Research社のアナリストはブルームバーグの取材の中で、同社の売り上げ実績を加味して Nvidia CorpやMediaTekなど上場済みのチップメーカーと評価をし、ビットメイン社の時価総額は88億ドル程度ではないかと予想しています。

なお、この数字はハードウェア販売だけのものか、独自のファームからの収益と暗号通貨の価格の高騰のキャピタルゲインが含まれているかは定かではありません。個人的には25億ドルという数字はそれらを含んでいないのではないかとも思っていますが、どちらにせよ、暗号通貨業界で最も利益を獲得した企業であることは間違いありません。

また、今回明るみに出たビットメイン社だけでなく、前述のコインベース社、また大手仮想通貨取引所であるバイナンスは人類の産業史上最速で成長をしている企業です。この事実はもっと広く認識されるべき事実でしょう。筆者サイト「世界で生きる実践・研究所サロン」ではさらに詳しい業界考察や最新動向を解説しています。

※2018年6月17日に執筆
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執筆者名:平野淳也
ブログ名:junyahirano.com
Twitter: @junbhirano



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