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サッカーアジアカップ決勝—誰よりもピッチを見ていた男—【Book】  2月04日16時30分

アジアカップ決勝でカタール代表に1-3で敗れ、日本は2大会ぶり5回目の優勝を逃した。華麗なオーバーヘッドシュートからミドルシュートでの追加点。ワンパターンにならないカタールの攻め方は見事と言わざるを得なかった。1点を返し、ビハインドをひっくり返す熱気漂うなか、PKを堅く決められてしまったあの時の焦燥感はまだ忘れられない。

今大会はイラン戦を除いて、厳しい戦いが続いた。しかし、接戦を幾度となく乗り越えてきたからこそ、決勝にかけるサポーターのボルテージがこれほどになったのだと思う。多くの感動と熱狂を与えてくれた日本代表に、感謝を伝えたい。

しかし、準優勝の結果を受けて一部報道では厳しい声が投げかけられていることもまた事実だ。監督の戦術に選手の不調、改善できたと声高に叫ぶ観客の言葉は、理解できないわけではない。

スポーツはおもしろいもので、実際にプレーする選手と、それをテレビ等で俯瞰する人たちの感じ方は恐ろしいほどに違う。ピッチで戦っているのは、学生時代からトップの成績を残し続けてきた精鋭たち。それにも関わらず、観戦する一般人が「そのプレーはちがう」と感じてしまう。
私も馴染みのあるスポーツでは思わず口にしてしまう。こうした視点の違いが、スポーツの醍醐味であり、残酷さでもあると思う。皆が「本気」なのだ。

そのなかで今回、サッカーで唯一の役割を担っているポジションに光を当てることにした。それは「ゴールキーパー(GK)」だ。
選手で一人だけ手を使うことができ、ゴールを守るという特別な責任のもとにプレーしている。フォワードに注目が集まりやすいサッカーにおいてなかなか目に留めないかもしれないが、GKが試合展開の鍵を握る場面は少なくない。

そこで今回『サッカーGKの教科書』を紹介したい。こちらは、アジアカップでも実際にピッチに立っていた権田修一選手が監修を行っている一冊。インプレー中の立ち位置やカラダの動かし方、相手との心理戦などのエッセンスが詰まっていて、初心者から経験者まで、吸収するべき技術が集約されている。

内容はぜひ本書をパラパラとめくって確かめてほしいのだが、権田選手の言葉に注目してほしい。
最後のページにて、このように答えている。
「GKをやっていて一番喜びを感じるときは、チームが勝ったときです。ビッグセーブをしたときでも、PKを止めたときでもありません。勝利チームの一員としてホイッスルを聞いたとき、GKとしての仕事を果たせたという達成感がこみ上げてきます」

チームの勝利には欠かせないGKの存在。今後の試合観戦の際にはぜひ意識して見てほしい。そして、今もGKとして練習を続けている人たちはぜひ一度読んでみて、レベルアップするための技術を、一つ残らず盗むべきだ。

(実業之日本社 編集本部 鏡 悠斗)

『サッカー GKの教科書』権田修一 監修 本体価格1600円+税 実業之日本社




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