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同窓会に参加している人だいたい自分に自信ある説【Book】  5月21日15時08分

中学1年生の夏ごろ、初めは仲が良かったクラスメイト達が、いくつかのグループに分かれ始め、そしていじめが始まった。
そのいじめは、いわゆる“ハブり”で、暴力などはなかったが、狭い世界で生きている中学生女子にとっては、恐ろしいものだった。
いじめは、まるで儀式かのように順番にまわってきた。
ついこの間までいじめられていた子も、少し経てば自分がされてきたことを返すかのようにいじめる側に入る。

中学2年生になり、クラスが変わっても、いじめはあった。その頃になると知識と幼さゆえの残虐さを兼ね備えていて、1年生よりやっかいだった。

中学3年生になると、さすがに表立って誰かを無視するなどはなくなったが、どうしても感じてしまう居心地の悪さはあった。

私ももちろん中学1年で“ハブられる”ということを経験し、中学2年生でもそれなりにつらい思いをした記憶がある。中学3年生では、居心地の悪さに不登校気味になった。不登校といっても、卒業間近勝手に週休4日制度を取り入れる、とか、遅刻して放課後の部活だけ行く、とかそんなレベルだったが、あまり学校に行っていなかったことには違いない。

だが、私も今この文章を書いていて思ったが、なんとなくつらい思いをした記憶はあっても、誰に何をされただとか、忘れてしまっている。忘れてその頃の友人たちと今さら仲良くしていたりする。きっと自分も誰かに酷いことをしているはずなのに、そういった記憶はまるででてこない。

私は中学から大学まで一貫なのだが、この一貫制度のやっかいなところが、中学生のころの黒歴史が大学までついて回ることだ。外部生に我先にと他人の黒歴史を披露する人もいるし、「中学生の時、A子は私のこといじめていたよね~」なんてちくちく言う人もいる。「お互い様だろ」と言いたいのをぐっとこらえているだろうA子をみて、やはり忘れることが大切だと思った。
傷ついたことは忘れないと他人と仲良くなんてできない気がする。女子は特に。

イヤミスの女王、真梨幸子先生が著した『6月31日の同窓会』は、そういった女子特有のどろっとしたものが見事に描かれている。一緒に中学生活を送った女子校の元クラスメイトたちが、大人になって受け取った6月31日開催と書かれた同窓会のお知らせを見て当時のことを思い出す。その直後、元クラスメイト達が次々と亡くなっていく。この死は過去の中学校生活が関係しているのか、それとも偶然なのか。なぜ存在しないはずの“6月31日”に同窓会が開催されるのか。最後まで目が離せない。

この物語、最後に怒涛の展開が待っているのだが、あまりに怒涛すぎて最後の最後までいつ終わるのかわからなかった。はっきりいって読了後の今も頭が整理できていないし、まだ物語のなかにどっぷりつかっている。

誰もがなんとなく経験したことのある女子のいざこざ。
今まさに中学生活に悩んでいる女子が読むのはおすすめしないが、悩みを乗り越え、成人しているあなたに読んでもらいたい。
あと、男性にも読んでもらいたい。女性、こんなこと思って日々過ごしています。

中学生の時は、「大人って悪口も言わないし、いじめとかもないんだろうなぁ」と思っていたが、そんなことは決してない。大人になっても嫌なやつはいるし、悪口も言う。ささいなきっかけで悪意が表にでる。

“女性はいつでも女子になる”
この物語を読んで再確認した。

(実業之日本社 コンテンツ・ライツ本部 鎌倉 楓)

『6月31日の同窓会』 真梨幸子 著  676円+税 実業之日本社




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