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明日の株式相場戦略=円高嫌気も個別株物色で乗り切る  7月03日17時24分

 きょう(3日)の東京株式市場は冴えない動きとなったが、日経平均は5日移動平均線とのプラスカイ離を調整した程度の押しであり、現時点では市場のセンチメントに大きな変化はないとみられる。

 米国ではあす(4日)が独立記念日で休場、その前日にあたる3日も取引時間短縮ということで、きょうの東京市場では後場に入って海外投資家のポジション整理の売りが日経平均を押し下げる場面もあった。FRBによる7月利下げの思惑を底流に、今の世界的な金利低下観測は株式市場には心地が良い。次期ECB総裁にフランスのラガルドIMF専務理事が指名されたこともハト派寄りの金融政策を担保するものとして歓迎ムードが漂う。しかし、この流れは日銀による金融緩和余地の乏しい日本にとっては難点もある。

 日米金利差縮小の思惑が、きょうの外国為替市場に如実に表れた。1ドル=107円台の円高は、今期想定為替レートで概ね1ドル=110円に設定されている自動車セクターをはじめ、輸出企業には収益下押し要因として少なからぬプレッシャーとなる。仮に106円台に入れば、それは株式市場にとっても下落圧力は免れない。きょうは、この為替動向を横目に全体相場は上値の重い展開を余儀なくされた。

 韓国に対する輸出規制も新たな火種となっている。市場では「ホワイト国リストからの除外はこれまでの優遇対象から外し、他の東南アジア諸国と横並びにしたということで、規制をかけたというニュアンスとは本来違うものだ。しかし、これが今後エスカレートすることへの不安がつきまとう」(国内証券アナリスト)という声が聞かれる。中国ファーウェイに対するトランプ流を安倍政権も真似たということだが、サプライチェンに悪影響を与える政策はマーケットにネガティブであることは論をまたない。

 しかし、それでもきょうの相場は終盤にかけて“閑散に売りなし”を地で行く展開となり、日経平均はジリジリと値を戻し底堅さを発揮した。個別株物色の動きが全体を浮揚させた格好だ。今週は5日の米6月雇用統計の結果が注目されるが、その前に日本時間今晩に発表される米6月ISM非製造業景況感指数を注視する市場関係者が多い。理想をいえば、「ほどよく悪い数字」(国内証券アナリスト)で、これが米早期利下げを後押しする形となるのが、今の“ゴルディロックス相場”にはベストシナリオとなる。

 個別では、“垂涎のチャート”として取り上げた住石ホールディングス<1514.T>が火を噴いた。ダイヤモンド半導体に使う人工ダイヤモンドなどを材料視する声も聞かれる。3月29日に上ヒゲでつけた146円の年初来高値を払拭して150円台に乗せてくれば、大きな相場に発展する可能性もある。

 このほか人工知能(AI)やIoT、クラウド周辺のシステム開発企業の一群は引き続き注目。AI・IoTをテーマとして掲げるのはやや食傷気味なところもあるが、何といっても銘柄の裾野が広い。ひと頃のようなテーマ物色人気に乗り一直線に駆け上がるような地合いは望めないとはいえ、日替わりで循環的な資金の流入が継続している。

 そのなか、きょうは一押し入れたものの、戻り初動のブレインパッド<3655.T>はAI関連のシンボルストックでもありマークしておきたい。

 これ以外では、商い低調ながら800円近辺で気迷い気味に売り買いを交錯させる日本ラッド<4736.T>。動き出すと出来高流動性も様変わりする銘柄なので板の薄さはあまり気にならない。アクモス<6888.T>も時価総額のわりに値運びの重い銘柄だが、業績を見る限り評価不足が歴然。軽い押しがあれば狙い目とみたい。

 日程面では、あすは参院選の公示日で、このほか30年国債の入札、6月の輸入車販売の発表などがある。海外では5月のユーロ圏小売売上高が発表される。また、米国市場は独立記念日で休場となる。(中村潤一)

出所:minkabuPRESS

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