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コラム【新潮流2.0】:梅雨寒と小売り株(マネックス証券チーフ・ストラテジスト広木隆)  7月17日09時15分

◆小暑(7月7日頃)と大暑(7月23日頃)を合わせた約ひと月を暑中という。暑中見舞いが届く今はまさに暑中であるが、さっぱり暑くない。暑くないどころか長雨が続き梅雨寒である。7月に東京で夏日(最高気温が25度以上)にならなかった日は、7月上旬ですでに8日。平成以降では、2003年以来の16年ぶりの寒い7月である。日照不足はもっと深刻で野菜の生育に影響が出ている。海水浴場やプールなどはガラガラである。

◆こういう天候だと消費に与える影響が気になるところだ。夏物の売り上げが振るわず小売りには打撃になるおそれがある。ところが株式市場で小売りセクターの株価は意外に堅調だ。7月に入ってからの騰落率ランキングは東証33業種の中で2位である。この成績だけを見ると、市場は冷夏の消費不振やその先の消費増税の不安など感じていないかのようである。

◆小売り株の好パフォーマンスは、ちょうど足元で発表が一巡した3−5月期の決算が悪くなかったせいもあるだろう。もちろん個別にばらつきはあるがポジティブ・サプライズが目立った。この間、マクロ的にも消費が堅調だった裏付けがある。先週末に内閣府から発表された5月の消費総合指数は前月比0.2%減と小幅な減少にとどまった。なにしろ4月が1.8%増と大幅に伸びたため、4-5月では高水準をキープしている。だが、冷夏の影響が出てくるのはこれからだから安心するのは早計だ。

◆今月に入ってから好調なパフォーマンスの小売りセクターを牽引した銘柄の顔ぶれは、トリドール、ウェルシア、吉野家、ブックオフ、サイゼリヤ、ジーンズメイトなど。今月に入って軒並み10%超も値上がりしている。これらに共通するキーワードは「低価格」。やはり消費者の節約志向は根強いものがある。この傾向は消費増税後もずっと続くだろうか。梅雨はいずれ明けるが、消費者のマインドに明かりが差すのはいつのことだろう。

マネックス証券 チーフ・ストラテジスト 広木 隆
(出所:7/16配信のマネックス証券「メールマガジン新潮流」より抜粋)




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