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明日の株式相場戦略=決算発表本格化を前に様子見、AI人材関連に注目  7月22日17時59分

 週明け22日の東京株式市場は、一段と売買代金が低調ななか気迷い相場の色彩が強かった。今週後半から4~6月期決算発表が本格化するということもあって、実需の買いは入りにくい相場環境だったが、それにしても外国人投資家が参戦していない足もとの地合いは活力の乏しさが浮き彫りになっている。売買代金は1兆6000億円台にとどまった。どこかで流れが変わることを期待したいが、今しばらくはキャッシュポジションを高めに維持して、機が熟すのを待つよりない。
 
 参院選は投票率が24年ぶりの低水準となるなか、事前のコンセンサス通り与党勝利の形で終わった。10月の消費税引き上げに対し、国民は信認というよりは諦めに似たムードが強いようだ。マスコミも視聴率重視で、安倍首相の記者会見よりも、吉本興業の社長会見をテレビ局が一斉に報じるあたりに、日本の政治と経済に不安を感じる市場関係者も少なくなかったのではないか。

 個別では、きょうはアサヒグループホールディングス<2502.T>の9%近い急落が目を引いた。同社は前週末19日に、オーストラリアのビール最大手であるカールトン&ユナイテッドブルワリーズを買収することで合意したと発表。国内ビール事業が伸び悩むなか、海外事業に積極展開しているが、今回の買収は、同社が野心を燃やす世界でのプレミアムビール販売戦略を大きく後押しする。しかし、日本円にして約1兆2200億円の買収金額は財務的に負担が大きい。更に増資により最大2000億円を調達すると発表したことも株式価値の希薄化につながるとして、売りを浴びる格好となった。

 昨年、武田薬品工業<4502.T>がアイルランドの製薬大手シャイアー買収を発表したが、6兆円を超える巨額の買収金額が財務悪化懸念につながり大きく売り込まれた一連の流れを想起させる。業容拡大に向け社運を賭けたM&A戦略は、今の地合いではなかなか受け入れられないようだ。アサヒの場合も株価が見直されるまで相応の時間を要すことになりそうだが、こうした局面では空売りの仕掛けも多分に含まれており、リバウンドのタイミングを注意深く見守りたい。

 きょうは、中小型材料株ではメンバーズ<2130.T>、セラク<6199.T>、エスユーエス<6554.T>といった“先端IT人材”関連株が強い動きを示した。ここから先、人工知能(AI)は人間との共生がテーマといえばやや大げさに聞こえるかもしれないが、そうした流れは徐々に株式市場でも意識されるのではないかと思う。これらの銘柄は短期的には反動安もあろうが、中長期で大化けの可能性を内包している。

 技術者派遣サービスを手掛ける銘柄では、アルトナー<2163.T>なども調整十分で、そろそろ底入れ反転トレンドへ移行するタイミングではないか。

 このほか、チャート的に良い位置にいるエコモット<3987.T>や、年初来高値圏に入ったネットマーケティング<6175.T>などもマークしたい。ネットマーケティングは6月本決算発表を8月9日に控えるが19年6月期の業績悪は織り込み済みとみられ、20年6月期の業績見通しに期待がかかる。

 日程面では、あすは6月の全国百貨店売上高。40年国債の入札も予定されている。海外では6月の米中古住宅販売件数が焦点となる。また、IMFの世界経済見通しなども注目される。(中村潤一)

出所:minkabuPRESS

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