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明日の株式相場戦略=決算低調も米国発の流動性相場に期待感  7月30日18時01分

 きょう(30日)の東京株式市場は買い優勢に傾き、日経平均は3日ぶりに反発に転じた。日銀の金融政策決定会合に対する市場の関心度はそれほど高くはなかったが、ドル・円相場が朝方に円安方向に振れていたことや、寄り前に発表された6月の鉱工業生産速報値が前月比3.6%低下で事前予測を下回ったことなどと相まって、緩和的政策への期待が株価に浮揚力を与えた。

 しかし、金融政策決定会合はほぼゼロ回答といってよい現状維持で、日経平均は後場に上げ幅を縮小した。ただ、2万1700円を割れた水準では押し目買いが厚く、後場は狭いレンジでのもみ合いに終始した。何といっても前日の決算発表を受けて下値を模索するとみられたファナック<6954.T>が、一時800円を超える上昇で2万円台を回復する強さをみせたのは全体相場に安心感を与えたのではないか。FA関連ではキーエンス<6861.T>が前週末に発表した19年4~6月期決算で最終2ケタ減益に落ち込んだことを背景に、大きく売り込まれた経緯があり、ファナックが通期業績の下方修正発表で悪材料出尽くし的な動きをみせることは予想がつきにくかった。また、きょうは電機セクターが買われ全体を牽引したように解説されているが、業種別値上がり率のトップは電力ガス。そして上位10傑には倉庫、水産、食品、医薬品、保険と内需のディフェンシブ株が並んだ。これは、全体底上げの動きを示唆する。

 4~6月期の決算は総じて厳しい内容となっているが、マーケットは4~6月期が底になるとのムードを感じ取っている可能性はある。あすのFOMCの結果とパウエルFRB議長の記者会見が、今後の更なる金融緩和を期待するマーケットの思惑を裏切ることはなさそうだ。日米金利差縮小がもたらす円高圧力は残るが、米株高を支えるゴルディロックス相場の流れは当然日本株にもポジティブに働く。株式市場は今しばらく業績悪と金融緩和の綱引きの様相となるが、いずれにせよ8月相場はどちらに軍配が上がるかを見極める月となる。

 個別ではeスポーツ関連が目先動意の気配。ニューヨークで今月28日までバトルゲーム「フォートナイト」の世界大会が開催され、米国の16歳少年がソロ部門で優勝を果たし、過去最高となる賞金300万ドル(約3億2600万円)を獲得したことが話題を呼んでいる。16歳で優勝と聞くと、囲碁や将棋の世界であれば異色の新進気鋭をイメージするが、同バトルゲームのソロ部門のエントリーでは下は13歳から、平均年齢も16歳ということであり、ティーンエイジがプロゲーマーの世界トップ集団を形成していることが分かる。日本では今秋の茨城国体において都道府県対抗でeスポーツの大会が全国で初めて実施される予定にあり、これがゲーム関連の一角に息吹を与える可能性がある。

 関連銘柄では、コナミホールディングス<9766.T>、カプコン<9697.T>などが本命格といえるが、ボラティリティの高さを追求するのであれば、アカツキ<3932.T>、enish<3667.T>、エクストリーム<6033.T>などが挙げられる。新鮮なところでは、ちょっと捻りを加えてSKIYAKI<3995.T>や直近マザーズに上場したブシロード<7803.T>などをマーク。eスポーツ関連の穴株として意外性を内包している。

 また、アンリツ<6754.T>の4~6月期決算発表を受けて5G関連への物色の勢いが増すことも考えられる。決算発表絡みで注意を要するところだが、アイ・エス・ビー<9702.T>やアイレックス<6944.T>。来期の業績をにらんだ場合は、7月決算で基地局向け計測器を手掛けるアルチザネットワークス<6778.T>の押し目なども念頭に置いておきたい。

 さらに、きょうはバイオ関連株も総じて強い動きを示した。以前にも取り上げたJCRファーマ<4552.T>が想定以上の強さ。どこまで上値を伸ばすか楽しみなところで押し目買い対象として有力と思われる。このほか、権利落ち後のサンバイオ<4592.T>も注目しておきたい。新たな材料は顕在化していないものの、底値圏で調整十分、ここ静かに上値慕う動きを続けている。

 日程面では、あすは6月の建機出荷額、6月の住宅着工、7月の消費者態度指数などが開示される。海外では7月の中国製造業PMI、7月の米ADP雇用統計が発表される。また、FOMCの結果発表とパウエルFRB議長の記者会見は要注目となる。(中村潤一)

出所:minkabuPRESS

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