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明日の株式相場戦略=8月は米国発リスクオン相場の上陸に期待  7月31日18時00分

 きょう(31日)の東京株式市場はリスク回避の売りに晒される展開で、日経平均は前引け時点ではフシ目の2万1500円台を割り込んだが、悲観的なムードはあまり感じられなかった。企業の四半期決算も総じて苦戦しているとはいえ、目が慣れてきた部分もある。そうしたなか、きょうはソニー<6758.T>が気を吐いた。

 同社の4~6月期の業績はゲーム事業の不振を半導体事業が補う格好となり、営業利益が前年同期比18%増の2309億円と同四半期としては3年連続で過去最高を更新。これが素直に好感され株価は一時6.6%高と値を飛ばし新高値圏に浮上、売買代金は東証1部上場銘柄で任天堂<7974.T>を押さえトップとなった。ちなみに通期の売上高予想については下方修正しているのだが、これは不問に付すという形で買いを呼び込んだことは、株式市場全体のポジティブな流れを暗示している。

 きょうの東京市場の下落は、またも米中貿易交渉に対する懸念。トランプ発言一発で全体相場は振らされているわけだが、この両国の貿易摩擦問題は相場の上下動の「後付けの解釈として使われているだけ」のような印象を与えている。

 また、日本時間1日未明に判明するFOMCの結果は0.25%の引き下げがほぼ確実視されている。利下げ幅を0.5%に広げるという可能性はおそらく低いが、0.5%でなければ株式市場は失望するというようなこともない。今後の方向性についてはパウエルFRB議長の記者会見に注目が集まるが、市場が期待する年内あと1回もしくは2回の利下げを否定するようなコメントもなさそうであり、FOMC通過後の米株市場は流動性相場のステージが続く公算が大きい。そして、日米金利差縮小による円高圧力は残るが、米株を基点とするリスクオンはいずれ東京市場にも上陸してくる、と考えたい。

 きょうの東証1部の売買代金は2兆6000億円台まで大きく膨らんだ。これについては引け際にズドンと5000億円前後の売買代金がこなされており、市場では「日経平均の銘柄入れ替えに絡む特殊要因と月末のリバランスが合わさったもの」(国内ネット証券アナリスト)とされ、いずれにしても“外国人投資家復活の号砲”というわけではないようだ。ただ、売買代金の陰の極は通過したイメージがある。

 個別では、決算発表期間中は材料株物色の動きも停滞気味となりやすいが、中期的視野で「サイバー防衛関連」が再脚光を浴びる場面が近いとみる。次世代通信規格5Gのネットワーク整備が進む過程でセキュリティーの問題は切り離すことができない。サイバー攻撃への対応は来年に東京五輪・パラリンピックを控える日本にとって喫緊の課題であることは安倍政権も認識しているため、今後は政策的なアナウンスがメディアを通じて頻繁化する可能性がある。株価刺激材料には事欠かない。物色候補はたくさんあるが、例えばチャートの形で選ぶならセキュアヴェイル<3042.T>。7月12日の上ヒゲが目立つが、回転商い中心で上値にシコリ玉が残っている感触はない。850円ラインを抜けば真空地帯とは言わないまでも滞留出来高は薄い。

 このほか、繰り返しになるが、内需系では企業のIT投資需要を背景にシステム開発分野に携わる銘柄に物色の矛先が向きやすい地合いが続いている。これは半分ジョークのような話だが、社名の頭にシステムがつく銘柄が意外な強さを発揮している。年初から株価が2.6倍化しているシステム情報<3677.T>を筆頭に、システムズ・デザイン<3766.T>、システムサポート<4396.T>などが強い動き。低位ではシステムソフト<7527.T>がある。また出遅れ組のシステムインテグレータ<3826.T>も細かい陽線の連打で上値指向だ。システム ディ<3804.T>なども独特の足をみせている。

 日程面では、あすは7月の自動車販売台数(新車販売・軽自動車販売)、10年国債の入札が予定される。海外では7月の米ISM製造業景況指数が焦点となる。また、7月の財新中国製造業PMI発表も予定されている。(中村潤一)

出所:minkabuPRESS

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