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明日の株式相場戦略=ハイボラ相場に飲まれない個別株戦略  8月27日17時45分

 トランプ米大統領のコメント一つで流れが変わる相場について行くのは大変だが、日経平均はハイボラティリティでも、2万~2万200円のゾーンは仕込み場で、2万700円近辺ではキャッシュポジションを高めておくというのが、現在のAI主導相場におけるセオリーとなっているようだ。

 きょう(27日)の東京株式市場は、トランプ米大統領が中国との貿易協議再開を表明したことがリスクオフの巻き戻しを誘発したが、中国側はそれを否定するなど、足もとは依然としておぼつかない。9月は12日にECB理事会、17~18日にFOMC、18~19日に日銀の金融政策決定会合と金融会合が続き、いずれも緩和的政策に動くことが予想されるだけに、大崩れはないとの見方が市場関係者の間では優勢だ。しかし、今のところ投資家にすれば総論として投資資金を寝かせる魅力には乏しい相場といえる。

 今のように全体相場のボラティリティが高まり、日替わりでベクトルの向きが変わるような地合いでは、主要株価指数と軌道を異にする個別株のチャートはより大きな意味を持つ。弱気と強気が土俵際で目まぐるしく体を入れ替える相場で、全体の影響を受けにくい銘柄を探すよりない。例えば低位株の一群が候補に挙げられる。

 27日の株式市場では東証1部の上昇率1位が曙ブレーキ工業<7238.T>(終値135円)、第2位がディー・エル・イー<3686.T>(同178円)、第5位にはホクシン<7897.T>(同141円)がランクイン。また、全市場を通じたランキングでも上昇率第4位にジャスダックに上昇する新都ホールディングス<2776.T>(同128円)、第5位に東証2部に上場する西芝電機<6591.T>(同148円)が入っている。もちろん、個別に株価刺激材料を有し、一様に同じ範疇では括れないが、個人投資家の視線が低位株に向いていることを暗示している。

 今後この流れが強まる可能性がある。この場合、実体面からのアプローチはもちろんだが、それ以上に重要なのはタイミング。基本的には形の良いものを探す作業が投資戦略として大きな要素を占める。篠崎屋<2926.T>は上向きの25日移動平均線をサポートラインとする綺麗なチャートが目にとまる。時価総額とはかけ離れた板の厚さだが、脚力はある。19年9月期第3四半期の営業黒字転換と復配を受け、7月26日に一時36%高という強烈な上昇パフォーマンスをみせた。潜在的な人気素地に着目しておくタイミングかもしれない。

 また現在は、低位株とはいえなくても、株価3ケタ台の中位に位置する銘柄に投資資金が流れ込みやすい地合いだ。その際に、足もとの業績成長力の高さを求めるのは若干厳しい面がある。それに代替するひとつの選択肢としては、伝統的な株価指標がある。コスモスイニシア<8844.T>の継続人気にみられるように、PERやPBRの割安さは、上昇相場に火がついた時は側面からの強力な支援材料となる。その条件にかなう銘柄として建設コンサルタント会社の長大<9624.T>あたりが注目される。PER5倍台、PBRは0.5倍台に過ぎない。国土強靱化の国策にも乗る銘柄であり、800円台のもみ合いは売り物が枯れるまでの“かりそめの宿”となるのかどうか見ておきたい。

 内需系成長株ではシステム開発の周辺銘柄は引き続きテーマ買い対象として面白い。株価は急伸すれば必ずその反動が出るが、中身が良ければ買い直されるのが道理で、そのチャンスを待つ。例えば、ERP導入支援ビジネスを展開するアイ・ピー・エス<4335.T>。吉野家向けSAPクラウドソフト分析ツールの導入事例を公開したことが、投資資金の琴線に触れ19日にストップ高を演じたが、その後は6日続落。19年6月期は営業75%増益を達成、20年6月期も14%増益予想と申し分なく、株価切り返しのタイミングがいつ訪れるのか、これも興味が湧くところだ。

 日程面では、あすは第7回アフリカ開発会議(TICAD)が横浜市で開催(~30日)。海外ではバーキン・リッチモンド連銀総裁の講演が予定。また、米5年国債の入札がある。(中村潤一)

出所:minkabuPRESS

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