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NYの視点:米長短金利の逆イールドの判断分かれる、市場はFRBの大幅利下げ要求  8月28日07時35分

米国金融市場では長短金利が再び逆転した。2年債と10年債利回りの逆転は一段と悪化し、2007年6月で最大のマイナスとなった。このため、米国経済が景気後退(リセッション)入りするとの警戒感が一段と強まった。市場がFRBの大幅な利下げを要求している証拠だとする声もある。

ただ、利回り逆転が果たしてリセッション入りを示唆するかどうかには懐疑的見方もある。
1)
景気後退入りを確認するためには長短金利の逆転が3四半期ほど続く必要がある。また、実際に経済が景気後退入りするにはシグナルからさらに1年超かかると考えると、景気後退が具体化するのは2021年くらいとなる。
2)
さらに、金利水準が低いことも、利回り逆転が果たしてリセッション入りを示唆するものかどうかを判断しづらくする。
3)
また、他国の長期債利回りがマイナス金利となる中、世界の投資資金がプラスの利回りが得られ、安全資産となる米国債に集中して流入している可能性もあり、テクニカルなものともとらえられる。欧州最大の経済を持つドイツの4−6月期国内総生産(GDP)改定値は速報値と同じく前期比マイナス0.1%となった。輸出依存型の同国経済は世界経済の鈍化が影響し製造業が冴えない。ドイツ連邦債利回りも一段と低下。

米国債相場ではリセッション懸念が強まる中、本日コンファレンスボードが発表した8月の消費者信頼感指数は135.1と7月から低下も予想を上回った。また、現況は177.2と19年ぶり高水準と記録。一方で、期待値は112.4から107へ低下。過去のデータによると現況指数と期待指数の大幅な乖離が景気の悪化を示唆していることは注視したい。

米連邦公開市場委員会(FOMC)の金融政策での舵取りも一段と困難となる。政策当局者の見解も分かれる。7月のFOMCでは2メンバーが政策据え置きを主張し、利下げ決定に反対する一方で、一部メンバーは50ベーシスポイントの利下げの必要性を主張した。本日連邦準備制度理事会(FRB)が公表した公定歩合議事録の中でも、6地区連銀が利下げを主張。ミネアポリス連銀は50ベーシスポイントの利下げを主張した。一方で、5地区が据え置きを主張。通常、FOMC前にNY連銀を除く、11地区連銀が政策金利を修正すべきかどうかの総裁の見解を示す。



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