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プロスペクト Research Memo(4):2020年3月期第2四半期は営業損失を計上したが、その影響も5月で終了 12月09日15時14分

■プロスペクト<3528>の業績動向

● 2020年3月期第2四半期の業績概要(実績)
(1) 損益状況
営業損失となった主な理由は、2017年7月に子会社化したTPJFが株式市場の下落により評価損(2018年12月末と2019年7月27日の比較)を計上し、それらが連結決算としてマイナスの売上高さらに営業損失として計上されたことによる。これらの損失の多くは現金の流出を伴う損失ではなく、あくまで評価損(非現金性)なので手元資金への影響は少なかった。

またアセットマネジメント事業以外の各事業セグメントは、2020年3月期上期であることから必ずしも利益を計上してはいないが、おおむね計画どおり推移した。一方で、過年度において貸倒懸念債権に分類し、貸倒引当金を計上した長期貸付金(554百万円)が全額回収されたこと等に伴い、貸倒引当金戻入額496百万円を営業外収益に計上したことなどから、経常損失は477百万円にとどまった。

(2) セグメント別状況

a) マンション分譲
2020年3月期第2四半期においては、26戸(前年同期は62戸)、1,190百万円(同2,527百万円)の新規契約を行い34戸(同37戸)を引き渡した。その結果、売上高は1,643百万円(前年同期比11.6%増)、セグメント利益は66百万円(同25.9%増)となった。

b) 土地建物
2020年3月期第2四半期においては、契約実績及び販売実績はなし。

c) 注文住宅
山形県を主な事業エリアとして、戸建住宅の建築請負やリフォーム工事等を行っているが、2020年3月期第2四半期においては、34棟、852百万円の新規契約(前年同期は36棟、976百万円)を行い、20棟(同13棟)を引渡し、売上高は713百万円(前年同期比15.1%増)、セグメント損失39百万円(前年同期28百万円の損失)を計上した。

d) アセットマネジメント事業
保有する株式のファンド事業だが、2019年5月15日付でTPJFの解散・清算を決議したため、これらすべての株式は投資有価証券に移管された。したがって同日の評価が2020年3月期第2四半期の業績として計上されている。その結果、売上高は1,003百万円のマイナス、セグメント損失は1,123百万円(前年同期はマイナス1,233百万円の売上高、1,386百万円のセグメント損失)となった。なおファンドの清算が決議されているため、今後の業績が大きく変動することはなく、今回の数値が通期決算として計上される。

e) 建設事業
この事業を行う機動建設工業の全株式を2019年3月に売却したため、2020年3月期からは当該事業セグメントは廃止されており、2020年3月期第2四半期も売上高、セグメント損益の計上はない。

f) 再生可能エネルギー事業
自社で運営する太陽光発電設備で発電した電気を電力会社に販売する事業で、売上高は470百万円、セグメント利益は144百万円を計上した。

2019年9月末の稼動数は9ヶ所(朝来PJ、香取PJ、牛久PJ、熊本八代PJ、陸前高田PJ、仙台PJ、宇都宮徳次郎PJ、東広島PJ、成田神崎PJ)となり、同社持分の発電容量は29.1MWとなった。また今後、2021年7月までに3ヶ所(合計13.9MW)のプロジェクトを建設または取得する計画だ。

g) その他
同社が所有しているマンション等を一般顧客向けに賃貸する事業が主で、売上高7百万円(前年同期19百万円)、セグメント利益2百万円(同3百万円)を計上した。

(3) 財務状況
大幅な損失を計上したことから、財務状況はやや悪化しているが懸念される水準ではない。2020年3月期第2四半期末の資産合計は32,784百万円となり、前期末比1,029百万円増加した。流動資産は9,089百万円となり同8,590百万円減少したが、主な要因は現金及び預金の減少1,999百万円、有価証券の減少7,740百万円などによる。一方で固定資産は23,694百万円となり、同9,620百万円増加したが、主に有形固定資産の増加2,303百万円、投資その他の資産の増加7,324百万円(主にTPJFの保有有価証券の移管による)などによる。

負債合計は17,231百万円となり、前期末比2,215百万円増加した。主な要因は、工事未払金の増加25百万円、短期借入金等の増加1,603百万円、長期借入金等の増加262百万円などによる。純資産合計は15,552百万円となり、同1,185百万円減少となったが、主な要因は、資本剰余金や利益剰余金の振替え、親会社株主に帰属する四半期純損失の計上などによる。

(4) キャッシュ・フローの状況
2020年3月期第2四半期の営業活動によるキャッシュ・フローは1,033百万円の支出であったが、主な支出は税金等調整前四半期純損失の計上418百万円、貸倒引当金の減少496百万円、匿名組合投資益110百万円、出資運用益100百万円、たな卸資産の増加687万円などによる、一方で主な収入は減価償却費194百万円、営業投資有価証券の減少1,011百万円などによる。

投資活動によるキャッシュ・フローは2,823百万円の支出であったが、主な支出は有形固定資産の取得2,314百万円、貸付けによる支出750百万円などで、主な収入は貸付金の回収による収入555百万円などであった。

財務活動によるキャッシュ・フローは1,913百万円の収入であったが、主な収入は長短借入金の増加1,898百万円などによる。

この結果、期間中の現金及び現金同等物は1,999百万円の減少となり、2020年3月期第2四半期末の現金及び現金同等物の残高は3,050百万円となった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)




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