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明日の株式相場戦略=東証2部のライジング・ドラゴンを探せ 12月25日17時43分

 前日に東証1部の売買代金は1兆2000億円台と5年8カ月ぶりの低水準を記録したが、きょう(25日)はそれを更に下回る超のつく閑散商いとなった。2012年12月12日以来、約7年ぶりの低水準という。12年12月といえば、民主党から自民党に政権が移り、株式市場にとってもアベノミクス相場の起点となったメモリアルな月である。同月26日に第2次安倍内閣が発足し、株価はそこから長期にわたる上昇トレンドを構築していくことになった。そのベクトルの向きを8年目に突入する来年も維持できるのかどうか、期待と不安が交錯する2020年相場が目前に迫っている。

 きょうは株価的な材料もマクロ面からのアプローチはほとんどなく、中国、台湾、ベトナムを除くアジア株市場や、欧米株市場も休場となり、東京市場に参戦してくる奇特な海外投資家も皆無に等しい状態。東証1部は薄商いが極まるなかで、淡々と税金対策売りが出て上値を重くするパターンとなった。しかし、こうした環境下でも一部の個人投資家がハイボラティリティな銘柄で資金を高速回転させる動きは活発だった。

 それはジャスダック市場とマザーズ市場に色濃く映し出されている。日経ジャスダック平均、マザーズ指数ともに続伸。日経ジャスダック平均については連日の年初来高値更新となった。マザーズ指数も12月に入り下り坂が続いていたが、きょうはマドを開けて陽線を形成、その象徴となったのは脳神経系疾患分野で再生細胞薬の開発を手掛けるサンバイオ<4592.T>だ。

 外傷性脳損傷適応での承認申請を今期中から来期中に1年延期したほか、大日本住友薬との北米における慢性期脳梗塞を対象とした共同開発契約を解消、これがネガティブサプライズを誘い、2日間にわたるストップ安配分を交え、今週23日まで7日続落していた。前日に下げ止まる動きをみせたタイミングで、SMBC日興証券が投資判断を3段階で最上位に引き上げたことがツボにはまり、きょうは一時10%高と大きく切り返した。良くも悪くもサンバイオがようやく暴落相場に終止符を打った形となったことで、バイオベンチャーの宝庫であるマザーズ市場のムードも変わった。満を持して、などというと語弊があるが、きょうはサンバイオが個人投資家の高速回転売買の格好のターゲットとなった。

 このほか、国内ネット証券大手の店内の売買状況を聞くと、個人マネーはJTOWER<4485.T>やマクアケ<4479.T>といった直近IPO銘柄に売り買いを錯綜させている。日経平均の動向ばかりに目を奪われていては、個人投資家の体感温度は推し測れない。

 とはいえ、今は近視眼的に年内の回転売買対象を探すよりも、新年につながる銘柄の発掘を急ぐ場面だ。例えばあえて東証2部に目を向け、直近大相場に発展した高田工とコード番号が隣り合わせの銘柄であるテクノ菱和<1965.T>はどうか。三菱重工系の空調工事会社で目立たないが10月下旬を境に昇り竜のような強力な上昇波動を形成している。ポイントは産業空調で半導体向けに高実績を持っていること。高田工同様に株価指標面の割安さが際立ち、足もとの収益も会社側の想定を上回って好調だ。

 東証2部には地味な銘柄が多いが、企業として実力があり気が付くと意外な値幅を出しているという“いぶし銀”的な銘柄が少なくない。三菱電機系のコンデンサーメーカーでEV向けに強い指月電機製作所<6994.T>、不動産業界向けクラウドソリューションを展開するいい生活<3796.T>なども動兆著しく目を配っておきたい。

 日程面では、あすは11月の建機出荷額、11月の住宅着工などが発表される。また、黒田日銀総裁が経団連審議員会で講演を行う予定。IPOも1件あり、マザーズ市場にスポーツフィールド<7080.T>が新規上場する。海外では、米国で7年債の入札がある。また、株式市場は前日に続き香港、欧州のほか、オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカが休場となる。(中村潤一)

出所:MINKABU PRESS

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