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馬渕磨理子が実践!トレードステーション利用術:米中第1段階合意の「2,000億ドル」が持つ意味~業績堅調銘柄ピックアップ  2月17日11時10分

(執筆:2020年2月10日)

皆さま、こんにちは。フィスコ企業リサーチレポーターの馬渕磨理子です。

『馬渕磨理子が実践!トレードステーション利用術』と題して、私が普段のトレードで使っている分析ツール「トレードステーション」について、その活用方法を、最新のニュース情報も交えながらお話しする連載です。


中国・武漢で発生した新型肺炎の感染拡大が注目され、世界的な景気減速リスクが意識されています。消費・レジャー需要の減少懸念、武漢の主要産業である自動車やハイテク工場の操作停止などで、グローバルなサプライチェーンに影響が出るなどという見方も出ています。

また、1月15日に米中は第1段階となる経済・貿易協定に署名を行い、米中の部分的合意が成立しましたが、依然として年間3,700億ドル相当分の中国から米国への輸入品に対し対中関税は継続していますので、こちらも引き続き中国経済の重石となりそうです。

■「2,000億ドル」の持つ意味、そして日本経済への影響は?

上述の署名が行われる見通しとなっていたこともあってか、署名成立前の1月13日に米国側は「合意文書内で中国の為替の透明性強化に関する内容が盛り込まれている」として中国の為替操作国指定を解除しています。その後、実際に合意文書は署名されましたが、合意内容には「中国側が今後2年間で2,000億ドル以上の米国産品を追加購入する」ということも含まれていることが明らかとなりました。

では、この「2,000億ドル」の持つ意味について考えてみましょう。米国のGDPは約20兆ドルですので、「2,000億ドル」はGDPの約1%にあたります。もし実際に中国側が2年間で2,000億ドルの米国産品を追加購入すれば、単純に考えて米国のGDPは1%を2年間で割った年間0.5%がプラスする計算になります。

しかし、この「2,000億ドル」は新たに「米国から」購入する分であり、現状の米国以外の取引先(日本や欧州など)からの購入を控える可能性があります。第1段階の合意が成立したことで「米中貿易摩擦の懸念が後退」と報道が多いものの、恩恵をもっとも受けるのはアメリカだという事や、日本の貿易に関してはマイナスの影響の可能性もある事は意識しておきたいと思います。

先行き不透明感の強い相場が続きますが、やはり、今後も業績堅調の見込みが高い銘柄に注目したいところでしょう。

■業績堅調銘柄

・識学<7049>

2019年のIPO銘柄。上場して1-3年以内で業績の良い企業は、今後も大きく成長する可能性があるため注目です。

同社は主に社員数200名程度までの企業の経営陣・幹部層を主な対象として、組織運営プログラム「識学」をマンツーマンで提供しています。新規顧客の獲得は既存顧客からの紹介が中心で、新規獲得顧客は17年2月期156社、18年2月期308社、19年2月期457社と増加が続いています。

マンツーマン指導を行う講師数の増加が売上に直結するビジネスといえそうです。20年2月期当初の講師数は25名でしたが、積極的に講師候補の採用を進めており、21年2月期は40名超の体制でスタートできる見通しです。

[業績]
20年2月期は講師採用費が先行負担となっていますが、講師の体制が整い21年2月期は増益率が高まりそうです。20年2月期は売上高17億円、営業利益2.8億円を見込んでいますが、21年2月期には売上高22億円、営業利益3.3億円にまで拡大する見通しです。

・インパクトホールディングス<6067>(※日証金:貸株注意喚起)

店舗に特化したマーケティング支援を行う企業です。社長の福井氏をはじめ経営陣はセブン-イレブン・ジャパン出身者が多く、コンビニ経営に豊富な経験を持っています。

2019年よりインドにてコンビニ事業を開始しており、「Café Coffee Day」のブランドでコーヒー豆販売店・カフェを2,500店舗以上運営するCoffee Day Global Limitedらと合弁会社を設立しています。

[業績](決算発表予定:2月14日)
19年12月期は経常利益が赤字の予想になっておりますが、20年12月期には黒字に浮上すると見られています。

・SREホールディングス<2980>

2019年12月IPO企業。同社も上場して1-3年以内の企業です。業種は不動産に分類されていますが、AIソリューションカンパニーが今後主軸となる見通しの成長性の高い銘柄です。

同社はもともとソニー不動産という名前で、今もソニー<6758>が大株主です。また、2015年に業務提携したZホールディングス<4689>(※日証金:貸株注意喚起)も同社株式の43%を保有しています。不動産事業、ITプラットフォーム事業、AIソリューション事業の3つを展開し、不動産仲介で売主に対して不動産査定価格を提案する際には、大量のデータをAI技術によって処理する「不動産価格推定エンジン」を活用しています。

[業績](決算発表予定:2020年2月14日)
20年3月期は売上高38億円、営業利益6.3億円が見込まれていますが、21年3月期には売上高50億円、営業利益8.5億円にまで拡大の見通しです。

その他、gumi<3903>、Ubicomホールディングス<3937>、信越化学工業<4063>、伊藤忠テクノソリューションズ<4739>、自律制御システム研究所<6232>などがあげられます。

今回上げた銘柄以外にも、スクリーニングした銘柄があります。マネックス証券のトレードステーションのワークスペースにてまとめていますのでぜひご覧ください。

(その他の代表的な『2020年2月:業績堅調銘柄』の銘柄リストは、『マネックス証券トレードステーションのHP コラム・レポートのページ』からダウンロードできます。)

次回も、このような形で、話題のニュースから読み解いたテーマとトレードステーションのツールについてお話しします。

※「馬渕磨理子が実践!トレードステーション利用術」は、米国TradeStation Groupが開発したトレーディングツール「トレードステーション」の日本語版(マネックス証券が提供)を馬渕磨理子の見解で注目し、コメントしたものです。開発会社や日本語版提供会社との見解とは異なる場合があります。

(フィスコ企業リサーチレポーター 馬渕磨理子)




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