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マーケットE---上期進捗率は初の50%超で過去最高、今期も下期偏重で通期予想据え置きは保守的との見方  2月19日15時40分

マーケットエンタープライズ<3135>は14日、2020年6月期第2四半期累計(19年7月-12月)連結決算を発表した。売上高が前年同期比35.1%増の51.79億円、営業利益が同2.1倍の3.09億円、経常利益が同2.1倍の3.08億円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同2.5倍の1.67億円となり、上期過去最高の売上高・営業利益を達成した。

「リユースを核とした最適化商社」を目指して事業展開している同社は、2017年6月期~2018年6月期の戦略的投資期を経て新規2事業(メディア事業・モバイル通信事業)が収益軌道にのった結果、今期から3事業のセグメント分けを開始している。利益率の高い新規事業の成長や販管費率の減少等により、上期営業利益率は前年同期3.9%から6.0%へと2.1ptの大幅上昇となった。

ネット型リユース事業は買取・販売ともに堅調に推移し、売上高は半期過去最高の34.54億円(参考値比較で前年同期比14.1%増)、セグメント利益は3.39億円となった。売上比率においては、戦力分野の農機具・建機・医療機器といった法人向け大型商材が前年同期比85.8%増と大幅に増加し、そのなかでも特に農機具が大きく伸張した。販売単価は3万円以上の高水準を維持している。これまでは月間約4万件の買取依頼のうち約半数は地域面・価格面の制約などで対応できていなかったが、「高く売れるドットコム」と「おいくら」(リユース品における全国の売り手と買い手をつなぐマッチングプラットフォーム)との連携強化による買取構造改革を実施し、今後は低価格商材を中心に「おいくら」加盟店へ送客しすることで更なる成約率向上を目指していく。

メディア事業は、2019年8月に事業譲受によって新たに「SIMCHANGE」が加わり、合計5つのメディアを運営している。9月に新型iPhoneの発売による特需に伴い、合計PV数が月間1,000万PVを初めて突破するなど好調で、売上高は半期過去最高の2.63億円(同6.1倍)、セグメント利益は1.77億円となった。その後、コンテンツの質の向上に伴い、特殊要因がない環境下においても、2020年1月に再び月間1,000万PVを達成。2月に「最安修理ドットコム」を事業譲受し、サービス領域拡大の方針を示すなど、今後も高成長の継続が期待される。

モバイル通信事業は、連結子会社MEモバイル主体で「カシモ(=賢いモバイルの略称)」のブランド名のもと通信サービスを運営している。メディア事業からの送客が好調で、売上高は半期過去最高の16.00億円(同2.0倍)、セグメント利益は1.39億円となった。新規契約が順調に積み上がり、累計保有回線は約4.5万件に拡大。現在は、格安SIMの新規獲得は行っておらず、高速通信サービスのWiMAXの獲得に注力しているという。

2020年6月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比18.0%増の100.00億円、営業利益が同32.7%増の6.00億円、経常利益が同32.2%増の6.02億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同32.5%増の2.70億円とする期初計画を現時点では据え置きとした。

しかしながら、過去最高の上期進捗率を記録していることに注目したい。同社は下期偏重のため、上期進捗率は50%を下回る傾向があるなかで、今期は売上高・利益の全項目において50%超の進捗率となっており、これは同社史上初。2度の上方修正のうえ過去最高益で着地した前期業績では、通期実績に対する営業利益の上期進捗率は33%にすぎず、下期偏重の傾向が強いことがうかがえる。

一方、直近の業績推移において、四半期ベースで過去最高の売上高および営業利益を達成した第1四半期(7-9月)に第2四半期(10-12月)が届かなかった理由は、あくまでも第1四半期にメディアおよびモバイル通信事業において特需が発生したためだ。主力のネット型リユース事業においては前四半期に対して増収増益となっており、特殊要因を除いた四半期業績推移は順調な成長を遂げている。

上方修正が出なかったことや地合いの急激な悪化もあいまって株価は決算発表後に大幅下落となっていたが、本日は一転ストップ高となった。同社は昨日決算説明会を開催しており、同資料の公開を受けて、今期も例年同様に下期偏重であることの理解が広がり、通期業績予想の据え置きは保守的との見方が向かったようだ。本日のストップ高を受けての終値は2,263円と、昨年11月の上場来高値(3,650円)からは約40%の調整水準に位置しており、引き続き割安感是正の動きが期待される。






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