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ビットコインETFの誕生がBTC相場に与える影響は?【フィスコ・仮想通貨コラム】  3月02日17時29分

先月26日、米証券取引委員会(SEC)がビットコインETF(上場投資信託)の最新の上場申請案を却下した。過去、SECは仮想通貨関連のETFをすべて却下している。2013年以降複数の企業によって10件を超える上場申請が提出されながら、今もって仮想通貨ETFは実現していないが、ビットコインETFが誕生した場合にはビットコイン(BTC)相場に大きなインパクトがあると分析する海外トレーダーも存在する。ここでは安全資産としてBTCと度々比較される金のケースを参照し、金ETF登場以降の金市場の推移を振り返りながら、ビットコインETFの登場がBTC市場に与える影響を考察したい。

金ETFの登場が金価格に与えたインパクト
2004年11月に世界初の金ETFとして、『SPDR Gold Shares』(GLD)が米市場に上場した。金価格の上昇につれてGLDの信託金残高も時間をかけて増加していった。上場当時はGLDの信託金残高は15億ドル程だったが、2008年に金価格が高騰するとGLDの信託金残高も急増して2008年には200億ドル、2011年には700億ドルに到達した。2008年のリーマンショック、2011年の北アフリカ・中東情勢なども影響したと思われるが、2004年にGLDが登場した後、金価格は2008年8月9日時点の813ドル(1オンス当たり)からアメリカ国債が格下げされる直前の2011年7月25日には1,838ドル(1オンス当たり)へと高騰した。

ビットコインETFが登場した場合のBTC時価総額のイメージ
ビットコインETFが誕生した場合のBTC時価総額を、上場後のGLDの時価総額の推移から試算してみよう。GLDが上場した2004年11月以降のGLDの時価総額の推移(月毎の増加率)を、足元(2020年2月時点)のBTC時価総額に当てはめる。仮に2020年2月時点でビットコインのETFが登場し、GLDと同様の展開を辿ると想定した場合、3年後の2023年にBTC時価総額は現状に10倍の2兆ドルの規模に到達し、5年後の2025年には7兆ドルに差し掛かるというイメージが描けるだろう。

金ETF登場以降、時価総額の平均月間増加率は6%
上の試算では2004年11月から2009年12月におけるGLDの時価総額の月間増加率を、2020年2月を起点としたBTC時価総額にそのまま当てはめたが、同期間内のGLDの時価総額の平均月間増加率は6%であった。仮にBTCの時価総額が今後5年間に毎月6%の割合で増加していった場合、2025年10月の時価総額は10兆ドルに到達することになる。

SECは2月26日にビットコインETF案を却下した理由として、仮想通貨の市場操作の恐れがある点、また仮想通貨市場の監視共有体制が不十分である点を挙げている。過去却下してきた理由と同じである。過去、実現が最も有力視されていた米投資管理企業VanEck社によるビットコインETFは昨年9月に申請が取り下げられ、同社CEOは今年1月にブルームバーグの取材で「近いうちの実現」は難しいと発言しており、現状では仮想通貨ETFの実現に向けて複数の課題が残っていると言わざるを得ない。ただ、ビットコインETFが誕生した場合には、BTC相場には少なからぬ影響があると見込まれることは意識しておきたい。

出所:SPDR Gold Shares



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