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明日の株式相場戦略=5G関連で上値獲り、全体は嵐の気配  3月05日17時32分

 全般は難しい地合いが続いている。きょう(5日)の東京株式市場は日経平均が229円高と続伸したが、肌感覚では決して投資家にフレンドリーな相場ではない。中小型株については上ヒゲ銘柄のオンパレード。Jストリーム<4308.T>やアンジェス<4563.T>のような値幅制限上限に張り付いた状態で大引けを迎えた銘柄もあるが、多くの銘柄については朝高後に値を崩すパターンが相次いだ。

 日経平均の底堅さは、個人の大口の現物買いとGPIFなどの年金系資金が買い支えているとの観測もある。ただ、外国人投資家は2月後半から日本株のポジションを引き下げる動きをみせているのは確かで、これが中長期タームでの日本株外しの動きと決めつけるのは早計ながら用心は必要だ。ちなみに2月第4週の外国人投資家動向は現物で3600億円強、先物では1兆4000億円強と極めて大幅な売り越し額となっている。

 新型コロナウイルスについては、武田薬品工業<4502.T>が治療薬の開発に着手、あるいはアンジェスがワクチンの共同開発に乗り出すなどの話が出ているが、“いま蔓延しているウイルス”に間に合う話ではない。投資する側として1~3月期の企業業績の着地点、及び4~6月期も影響を引きずる可能性があることに無神経を決め込むことは避けなければならない。今の相場は、「利食い千人力」を前提に短期スタンスを基本とすることが前提。それを好まないのであれば、長期視野に立ってビジネスモデルで買える銘柄を沈潜して当面の株価を追いかけないか、のいずれかであろう。平常時モードでは戦える環境ではない。

 当初は新型コロナウイルスの感染拡大を対岸の火事としていた米国だが、ここにきて様子が変わってきた。米カリフォルニア州で非常事態宣言が出ており、「ワシントン州でも感染者数が急増している」(国内証券マーケットアナリスト)状況にあり、改めて警戒感が高まる可能性がある。米国株は前日のようにNYダウが1000ドルを超える上昇をみせても、これは底入れを担保するものではない。

 ここは過度に悲観も楽観もしない冷静な目を持つ場面といえる。もし今後、頼みの綱の米国株が再び崩れたとしても慌てないことだ。「凪の時に一番よく学べることと、嵐の時に一番よく学べることがある」とは米国の女流作家アン・ラモットの言葉。風のない晴天の日に学ぶべきことはもちろん多いが、たまに訪れる暴風雨の時にこそ客観的かつ冷静な目を養うチャンスといえる。今の嵐がどういう形で収まり、相場はどういう方向に進むのか。リーマン・ショックの時と同様、これは投資家にとって良い教材となる。

 長い目で見た場合は、今の主要国の金融緩和に向けた動きが、かつてのITバブルのような大相場を生む可能性がある。足もとは新型コロナの渦中にあり、そうしたことを連想するのはもう少し時間軸が進んでから。ひとつ言えるのは焦って買いに行かなくてもチャンスはいくらでもあるということ。キャッシュポジションは高めに維持し、こういう時こそ波に揉まれる相場を楽しむという感覚が必要といえる。

 個別株戦略では短期を前提に依然としてゲーム関連の周辺が狙い目と思われるが、それ以外では今月末から国内でも満を持して商用化がスタートする次世代通信規格「5G」関連の銘柄の株価が刺激されやすい。引き続き基地局向け光部品を手掛けるsantec<6777.T>のほか、通信系コア技術に強いシステム開発会社アイレックス<6944.T>。また、モバイル向けコネクターで高い商品競争力を有する第一精工<6640.T>などに注目してみたい。

 日程面では、あすは1月の家計調査、1月の毎月勤労統計(速報値)、2月上中旬の貿易統計が朝方取引開始前に開示。後場取引時間中には1月の景気動向指数(速報値)が発表される。また、マザーズ市場にきずなホールディングス<7086.T>、東証2部市場にウイルテック<7087.T>が新規上場する。海外では2月の米雇用統計、1月の米貿易収支、1月の米卸売在庫、1月の米消費者信用残高。このほか1月の豪小売売上高などが予定される。
(中村潤一)

出所:MINKABU PRESS

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