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シュッピン Research Memo(8):新たな中期経営計画(3ヶ年)については現時点で非公表  7月16日15時48分

■中長期の成長戦略

1. 中期経営計画
シュッピン<3179>は、毎年、向こう3ヶ年の中期経営計画を更新(ローリング)しているが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により先行き不透明感があることから、2019年5月に公表した中期経営計画を一旦取り下げるとともに、新たな3ヶ年の中期経営計画についても現時点で非公表としている。ただ、今後の方向性に大きな修正はない。引き続き、「カメラ事業」「時計事業」におけるECを軸として、成長を加速していく戦略である。

2. 今後の方向性
(1) カメラ事業のシェア拡大(利益率の改善)
これまで取り組んできたOne-to-OneマーケティングやAIMDの導入、CGMの活用によるプラットフォーム(楽しみながらサービスを利用する仕組み)の本格稼働により、さらなるシェア拡大を目指していく方針である。また、前述のとおり、One-to-OneマーケティングとAIMDの掛け合わせにより、機会損失の防止や利益率の改善にも取り組む。

(2) 時計事業の成長(新たな市場への展開)
「時計事業」についても、カメラとの商品特性の違い(装飾品としての色彩が強い等)を踏まえながら、「カメラ事業」で蓄積されてきたノウハウやシステムの横展開によりプラットフォーム化を推進していくほか、レディース時計事業の強化にも取り組む。時計市場はカメラ市場の5倍ほどの規模(8,867億円)を誇る。同社は、これまで男性用高級機械式時計にフォーカスして事業を展開してきたが、レディース時計のニーズも一定数存在しており、人口構成比から見てもレディース時計を伸ばす余地は大きい。2019年12月には、「GMT」からスピンアウトする形でレディース腕時計専用サイト「BRILLER(ブリエ)」を立ち上げた。レディース高級腕時計の魅力がより直感的に伝わるように、美しい商品写真をメインにSNSとの連携を強化し、スマートフォンでの閲覧を前提としたサイトとなっている。ベンダーを含めて女性を中心としたチームを編成して取り組んでいるようだ。

(3) 海外展開
越境ECによる海外展開にも意欲的である。「カメラ事業」については2017年8月にeBay(北米の大手ECモール)に出店し、現在は20ヶ国にまでエリアを拡大してきた※1。一方、「時計事業」についても、2019年5月に高級腕時計の世界最大級のマーケットプレイスである「Chrono24」※2に出店した。将来的な本格展開を見据え、当面は収益貢献よりもブランディング(知名度やイメージの向上)を重視した取り組みを行っていく方針である。

※1 2020年3月期の海外事業(越境EC)の売上高は688百万円となっている。
※2 Chrono24は40万点以上の時計掲載数を誇り、110ヶ国に700万人のユーザーを抱えている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)




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