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日経平均は小幅に4日続伸、米長期金利に注目も強まる業績評価の動き  8月14日12時19分

 日経平均は小幅に4日続伸。25.66円高の23275.27円(出来高概算5億3000万株)で前場の取引を終えている。

 13日の米株式市場でNYダウは反落し、80ドル安となった。週間の新規失業保険申請件数が予想以上に減少したことなどが好感されたものの、追加経済対策を巡る不透明感がくすぶり、利益確定の売りが目立った。一方でハイテク株比率の高いナスダック総合指数は続伸。米長期金利の上昇(債券価格は下落)とともに一時1ドル=107円台まで円安が進んだこともあり、本日の日経平均は74円高からスタートすると、寄り付き直後には23338.79円(89.18円高)まで上昇する場面があった。ただ、前日までの急ピッチの上昇を受けて利益確定の売りも出て、その後の日経平均は前日終値を挟みもみ合う展開が続いた。なお、オプション8月物の特別清算指数(SQ)は概算で23350.79円となっている。

 個別では、ソニー<6758>が堅調で、任天堂<7974>やファーストリテ<9983>は小幅に上昇。エムスリー<2413>は3%を超える上昇となっている。富士フイルム<4901>と電通グループ<4324>は決算が好感されて3%前後の上昇。中小型株ではチェンジ<3962>が賑わっている。また、Uアローズ<7606>は大株主、オイシックス<3182>は一部報道を巡る思惑から急伸し、マイネット<3928>などとともに東証1部上昇率上位に顔を出している。一方、売買代金トップのソフトバンクG<9984>は2%超の下落。出資先企業の上場検討、米ウィーワークへの追加支援などが報じられている。トヨタ自<7203>は9日ぶりに反落し、米半導体株安を受けて東エレク<8035>やレーザーテック<6920>も小安い。
決算発表銘柄ではすかいらーく<3197>が2%の下落となっている。

 セクターでは、サービス業、空運業、石油・石炭製品などが上昇率上位。半面、鉱業、不動産業、輸送用機器などが下落率上位だった。東証1部の値上がり銘柄数は1021、対して値下がり銘柄数は1032とほぼ拮抗している。

 米ハイテク株高や為替相場の円安進行を受け、本日の日経平均は前日高値(23316.69円)を上回って始まったものの、その後は上値の重い展開となっている。週末が控えているうえ、前日の米株式市場でも利益確定の売りが目立っただけに、やむを得ないところだろう。売買代金上位を見ると、ここまで戻り歩調だった自動車株や金融株といった大型バリュー(割安)株、さらに前日買われた半導体関連株などが揃って軟調。但し、エムスリーが上場来高値(株式分割考慮)を更新するなどグロース(成長)株の一角は堅調だ。富士フイルムや電通Gなどでは決算評価の買いもしっかり入っている。ここまでの東証1部売買代金は1兆円あまりで、オプションSQのわりに少なめ。それもあって決算発表のピークを迎えた中小型株が売買代金上位に顔を出している。

 新興市場ではマザーズ指数が続伸。メドピア<6095>やJMDC<4483>といったヘルスケア関連株が好決算で賑わっており、エムスリーの上昇を後押ししている可能性がある。直近上場のティアンドエス<4055>も上値で売りが出ているとはいえ、連日の大幅高となっている。

 海外では中国が7月の主な経済統計を発表したが、上海総合指数は小動きにとどまっており、手掛かり材料とはなりにくいだろう。米国でも7月の小売売上高や鉱工業生産・設備稼働率といった経済指標の発表が予定されており、後場の日経平均は前日終値近辺でこう着感を強める可能性がある。6月戻り高値(23185.85円、取引時間中)水準を上放れてくるかどうか見極めるのは来週に持ち越しとなりそうだ。

 さて、このところ資産ごと、あるいはバリューやグロースといったファクターごとのリターンを占ううえで米長期金利の動向が注目されている。13日に発表された米30年債入札の結果は不調と受け止められており、アップルが55億ドル(6000億円弱)規模の起債を実施することもあり、米長期金利には引き続き上昇圧力がかかっているようだ。ただ、ある程度金利が上昇する局面ではあふれる投資マネーのイールドハンティング(利回り追求)的な動きも出てくるとみられるので、本格的な金利反騰局面に入ったと判断するのは時期尚早だろう。

 また、この金利上昇局面でナスダック総合指数が反騰している点も見逃せない。コロナ禍が続くなかでの決算発表がおおむね一巡し、「買える銘柄」を選別して買う動きが出てきていると考えられる。これは必ずしも新興ハイテク株に限ったものではない。他の自動車大手が低迷するなか、トヨタ自は早くもPBR(株価純資産倍率)1倍水準を回復し、6月戻り高値水準をも上回ってきた。

 来週はお盆休み明けと決算発表一巡で、業績面を再評価する動きが一段と強まる可能性もあるだろう。
(小林大純)


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