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三栄コーポ Research Memo(3):主力の家具家庭用品事業は国内外大手顧客向けOEMが柱  9月25日15時53分

■事業概要

1. 家具家庭用品事業の動向
三栄コーポレーション<8119>最大の事業セグメントが、家具家庭用品事業である。この事業は、OEMの比率が高い(売上高の90%前後)。良品計画に代表される大手顧客の事業の伸びとともに成長してきた。2013年3月期に17,007百万円だった売上高は2017年3月期に27,431百万円まで成長した。直近は欧州顧客の大口のスポット受注のはく落や米国量販店向けの縮小などが影響して調整局面を迎えている。顧客ポートフォリオの見直しが奏功し2020年3月期通期は大幅に利益を回復している。今後も大黒柱であることは間違いない。

成長著しいブランドとして、自社のeコマースブランド「MINT」等がある。楽天やYahoo!で1,000を超えるアイテムを販売しており、リーズナブルな価格の良質なベッド、マットレスやアンティーク調家具、インテリア等が消費者のニーズに合致している。コロナ禍においては、巣ごもり消費の追い風もあり前年同期比で倍増の勢いで伸長している。2019年3月には、マレーシアで家具・インテリアの自社工場(約4,000m2)が本格稼働を開始した。自社ブランドやOEM商品の製造はもちろん、ODM提案が図れる開発拠点としても活用していく方針である。

2. 服飾雑貨事業の動向
服飾雑貨事業ではブランド事業の存在感が高く(売上高の約50%)、本来は収益性の高いセグメントである。

同社が取り扱う最大のブランドが「ビルケンシュトック」である。ドイツで240年以上の伝統がある機能美に優れたコンフォートサンダル・シューズブランドである。1万円前後の価格帯にもかかわらず根強いファン層に支持されている。60以上の直営店舗とeコマースで販売され、長く使う顧客が多い商品だけに自社運営のアフターサービスも充実している。直営店舗は集客力のあるショッピングセンターや有名百貨店に出店している。一時期のブームが落ち着いたことや、販売価格が世界的に標準化された影響もあり直近は減収減益傾向であり、復活に向けて取り組みを強化している。

「ビルケンシュトック」の小売店事業は子会社(株)ベネクシーが運営する。現在、不採算店の閉鎖やスタッフ・販売員の販売力強化、処遇改善を推進している。店舗の賃貸借契約期間内での撤退は違約金が発生する等の理由からスクラップ&ビルドには時間がかかり、効果発現には数年かかると想定される。

3. 家電事業の動向
家電事業ではOEM事業の比率が約60%、ブランド事業の比率が約40%である。

OEM事業では、中国の子会社である三發電器製品(東莞)有限公司、また香港の子会社である三發電器製造廠有限公司が小物家電を製造、販売する。ブランド事業においては、調理家電の「Vitantonio®(ビタントニオ)」、理美容家電の「mod’s hair(モッズ・ヘア)」、業務用調理機器の「MULTI CHEF(マルチシェフ)」などを製造販売している。体制としては、2020年1月に子会社である(株)mhエンタープライズと(株)エスシーテクノが合併し(株)ゼリックコーポレーションを設立した。セグメント全体として売上高・営業利益ともに堅調である。

直近で勢いがあるのは、コロナ禍での巣ごもり消費に関連する調理家電「Vitantonio®(ビタントニオ)」である。特にホットサンドベーカーやコードレスボトルブレンダーなどが売れ筋となっている。ホットサンドを家庭で作るという生活スタイル(ホットサンドメーカー)やオリジナルドリンクが楽しめる生活スタイル(コードレスボトルブレンダー)などを提案するユニークな家電ブランドとして人気が高い。特許技術に裏打ちされた⾼機能⾳波⻭ブラシ「ION-Sei(イオンセイ)」は、これまで欧州(イギリス、ドイツ)で販売されていたが、2020年8月からはアメリカ市場で販売が開始された。グローバル展開が一段と進んでいる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)



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