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引き続きワクチン実用化への期待感が株価押上げ 11月16日12時20分

[日経平均株価・TOPIX(表)]

日経平均;25805.30;+419.43TOPIX;1726.98;+23.76


[後場の投資戦略]

 日中韓など15カ国が東アジアの地域的な包括的経済連携(RCEP)協定に署名し、国際貿易で今後、中国の存在感が高まると見られている。一方、11日の当欄で、世界の株価が上昇する中で中国の株式市場に活気が感じられないと書いた。米国でバイデン次期政権の誕生が濃厚となっているが、そのことと何か関係があるのか。市場では、トランプ大統領は中国に対して強硬な姿勢で臨んだというのが一般的な評価だろう。
対して、バイデン政権となれば米中対立が緩和するとの見方もあるようだ。ただ、バイデン政権では中国との対立がこれまで以上に深刻になる分野もありそうだ。少し考えてみる。

 バイデン氏はトランプ大統領が執着した報復関税に対しては概ね否定的な一方、トランプ大統領が深入りを避けたとされる人権問題を重視するとの見方が多いようだ。
また、トランプ大統領が「アメリカ・ファースト」を掲げ国際協調に消極的だったのに対し、バイデン氏は同盟国や友好国と連携して中国と向き合う姿勢だとされる。トランプ大統領が対中政策で注力した貿易などの分野は米中2国間の問題にとどまった一方、人権問題に関しては欧州はじめ自由主義陣営の関心が高く、米国が人権問題に強硬な姿勢をとれば、同盟国や友好国はこれに容易に同調する可能性もあるだろう。

 関税や貿易の問題は「落としどころ」を探りやすいが、人権問題はイデオロギーや中国が主張する核心的利益が絡む問題でもあり妥協点が見出しにくい。トランプ大統領の時代には米中対立は飽くまで米国と中国の2国間の駆け引きだったが、バイデン政権となれば、対立の構図は2国間から互いの同盟国や友好国を巻き込んだ抜き差しならない問題に発展しかねない。このように考えると、今後、中国にとって国際社会との向き合い方は、トランプ大統領時代よりはるかに困難になる可能性がある。このことは頭の片隅に置いておきたい。

 さて、後場の東京株式市場で日経平均はもみ合いとなりそうだ。引き続きワクチン開発の進展への期待感が株価支援要因となっていることに加え、午前の時間帯にダウ平均先物が堅調に推移したことなども安心感となっている。一方、足元の新型コロナ感染拡大への警戒感は強く、また、目先高値警戒感が意識され、上値追いには慎重となりそうだ。
(小山 眞一)



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