株式・投資信託・ETF・退職・年金 投資に役立つ「ケイゾンマネー」

日経平均は反発、気になる動きはあるが堅調な地合い崩れず 12月01日12時21分

 日経平均は反発。390.84円高の26824.46円(出来高概算6億4000万株)で前場の取引を終えている。

 11月30日の米株式市場でNYダウは反落し、271ドル安となった。各種経済指標の予想下振れや新型コロナウイルスの感染拡大が嫌気されたうえ、トランプ政権が中国の半導体メーカーや国営石油グループを制裁リストに加える可能性があると報じられ、景気敏感株を中心に売りが出た。ただ、アップルや半導体関連株などは上昇。また、米モデルナが新型コロナワクチンの緊急使用許可を申請すると伝わり、本日の日経平均は190円高からスタートした。引き続き半導体関連を中心とした値がさグロース(成長)株が買われ、日経平均は前場中ごろに上げ幅を大きく広げ、26827.47円(393.85円高)まで上昇する場面があった。

 個別では、SUMCO<3436>が8%の上昇。業界再編に伴うシリコンウエハー需給引き締まりの思惑から前日も賑わったが、証券各社が相次いで業界にプラスとのレポートを出したことで連日の大幅高となっている。その他では東エレク<8035>やファナック<6954>が3%超の上昇となり、ソフトバンクG<9984>、ファーストリテ<9983>、ソニー<6758>なども堅調。また、自社株買い実施を発表したエンプラス<6961>や、相次ぐ製品採用のリリースが材料視されたアステリア<3853>は急伸し、東証1部上昇率上位に顔を出している。一方、任天堂<7974>、リクルートHD<6098>、ソフトバンク<9434>
は揃って2%超の下落。リクルートHDは大規模な株式売出し実施を発表し、ソフトバンクなど通信各社はNTTドコモ<9437>が値下げで調整との報道が売り材料視されたようだ。

 セクターでは、非鉄金属、金属製品、証券などが上昇率上位。半面、鉱業、電気・ガス業、石油・石炭製品などが下落率上位だった。東証1部の値上がり銘柄は全体の69%、対して値下がり銘柄は28%となっている。

 モデルナなどが開発を進める新型コロナワクチンへの期待を支えに日経平均は反発し、400円近い上昇で前場の取引を終えた。日足チャートを見ると、上昇する5日移動平均線が下値をサポートする形で強い値動きを続けている。前日は寄り付き直後に高値26834.20円を付けてから急失速し、長めの陰線を付けた。ただ、本日早々にこの前日高値に迫る格好となり、目先のピーク感も吹き飛んでしまいそうだ。

 東エレクやエムスリー<2413>が取引時間中の上場来高値を更新し、その他の主力グロース株も上値追い基調が続いており、まだまだ「株高に乗り遅れまい」というムードが強いことが窺われる。また、日経レバETF<1570>はなお売り長の信用需給となっており、買い戻しを迫られている個人投資家も多いのだろう。

 半面、ここ数営業日は日経レバETFの買い持ち高を手仕舞う動きも見られる。また、前日の先物手口を見ると、クレディ・スイス証券が日経平均先物の売り越しトップだった。先に当欄で紹介したとおり、外国人投資家は11月第1~2週にかけて8~10月の売り越し分を大幅に上回る買い越しとなっていた。日経平均の急ピッチの上昇を受け。商品投資顧問(CTA)などの短期筋から利益確定の売りが出ている可能性はある。

 また、東証株価指数(TOPIX)先物に関してもここ数営業日は売りが多い印象。指数連動型ファンドなどは配当権利落ちに際し、再投資に絡んだ先物の買いを入れている。足元で中間配当の支払いが始まり、現物株に再投資の買いを入れるとともに、先物の買い建玉を手仕舞っている可能性もあるだろう。となると、株式市場全体としては配当再投資のプラス影響は期待されるほど大きくないかもしれない。

 と、諸々気になる動きはあるものの、堅調な地合いがすぐさま急変するような兆候も見られず、まずは後場にも前日高値を捉えてくるか注目したいところだ。
(小林大純)


<AK>

 Copyright(c) FISCO Ltd. All rights reserved.

特集

「証券アナリストの調査手法とこだわり」(全6回)

「証券アナリストの調査手法とこだわり」

証券アナリストの行動パターンをご紹介!個人投資家のリスク回避術を学ぼう。

特集を読む »

おもしろ企業探検隊

おもしろ企業探検隊

平林亮子&内田まさみの「そうだ!社長に会いに行こう」ナブテスコ株式会社

特集を読む »