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明日の株式相場に向けて=怒涛のSBGと“EV祭り”第2幕 12月10日17時00分

 きょう(10日)の東京株式市場は前日の米株安を受けてリスク回避ムードとなり、日経平均株価が61円安の2万6756円と反落した。ただ、朝方は安く始まったがその後は下げ渋り、後場に入ると一時プラス圏に浮上する場面もあった。

 何やら力ずくで全体指数をプッシュアップしたような印象さえ受けた。いうまでもなく、あすにメジャーSQ算出を控えているため、オプションなどの絡みで下げたくない思惑というものもあったのかどうかは分からないが、市場関係者からは「ソフトバンクグループ<9984.T>の動きが普通ではない」という声が相次いだ。常に売買代金上位に顔を出し、個人投資家からも人気の高い株。ただ、きょうの売買代金は約5600億円に達し、文字通りその他の銘柄とはケタが違った。株価も一時1400円強の一瞬目を疑う急騰劇を演じ、マーケットの耳目を驚かせた。なお、東証1部全体の売買代金は2兆7000億円台と12月2日以来の水準に膨らんだが、仮に同社株を取り除くと2兆1000億円台まで減少してしまう。むしろ、最近では閑散相場の部類に入る。

 ソフトバンクGは日経平均寄与度の高い銘柄であることで知られるが、きょうは1銘柄で日経平均を200円以上押し上げる場面があった。人気の起爆剤となったのはブルームバーグ通信を通して伝わったMBO思惑だ。これについては、「(ソフトバンクGの)MBOの話自体はこれまでにもくすぶっていたネタであって、直近よほどの進展があったならば話は別だが、そうでなければ、このタイミングで大きく報じることにやや恣意的な感じも拭えない」(大手ネット証券アナリスト)という指摘も出ていた。出元のソフトバンクが沈黙を貫いているということもある。

 ちなみに「12月は米国でもIPOラッシュで、ソフトバンクGが出資する銘柄も複数あり、その含み益を考慮して海外筋からも注目度が高い」(前出のアナリスト)ようだ。実際、足もとの米国では、ビジョン・ファンドが出資するドアダッシュの含み益が1兆円を超えると伝えられている。そして、なんといっても信用取組が売り買いがっぷり四つで、日証金では株不足状態にあるという株式需給的要因も、株高を後押しした。深層は見えないが、年末に向けてのソフトバンクGの株式非公開化に向けた動きというものが、どの程度のものなのか注目となる。

 個別では電気自動車(EV)とそこから派生するリチウムイオン電池、水素(燃料電池)、全固体電池、充電器などの関連銘柄に燎原の火のごとく買いの手が広がっている。また、ワクチン関連の一角も相変わらずの人気となった。ワクチン関連では天昇電気工業<6776.T>やツインバード工業<6897.T>が高く、EV周辺では極東産機<6233.T>、IMV<7760.T>、全固体電池でオハラ<5218.T>、三井金属<5706.T>、更に水素に絡む銘柄で那須電機鉄工<5922.T>や加地テック<6391.T>などが大きく上値を追った。

 このほか、きょうは押し目を形成している大泉製作所<6618.T>や、上げ足に勢いがついてきた東邦チタニウム<5727.T>、あるいは“元祖電池関連”の一角である田中化学研究所<4080.T>。EVのアフターサービス・プラットフォームでブロードリーフ<3673.T>なども踏み上げ相場の素地がある。まだ相場の若い銘柄ではムトー精工<7927.T>なども注目か。

 あすのスケジュールでは、国内では特に目立ったイベントはないが、メジャーSQ算出日にあたる。海外では12月の米消費者態度指数(ミシガン大学調べ・速報値)が開示されるほか、11月の米卸売物価指数なども発表される。(銀)

出所:MINKABU PRESS

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