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明豊ファシリ Research Memo(5):2021年3月期第2四半期累計はすべての部門で減収減益に 12月21日15時15分

■明豊ファシリティワークス<1717>の業績動向

2. 事業セグメント別の動向
(1) オフィス事業
オフィス事業の売上高は前年同期比27.5%減の433百万円、営業利益は同35.6%減の52百万円となった。売上高でここ数年減少傾向が続いているのは、ピュアCM方式を選択する企業が増えたことが主因で、2021年3月期第2四半期累計ではすべての案件がピュアCM方式となっている。また、コロナ禍において企業のオフィス移転ニーズも一時的に冷え込んだことが減収減益要因となった。

しかしながら、大企業におけるグループ企業オフィスの統廃合や多拠点の集約化、また、大規模新築ビルの竣工時同時入居プロジェクトなど難易度の高い案件についてのニーズはあり、こうした分野ターゲットを絞って受注活動を進めている。また、自社開発システムであるホワイトカラーの生産性を定量化する「マンアワーシステム」を用いたアクティビティの可視化・定量化と、蓄積されたデータの有効活用について18年に亘る運用実績を持つ同社に対して、「働き方改革」に関する構想策定から定着化までの支援依頼が多く寄せられていることもあり、同システムのサービス化も検討している。

(2) CM事業
CM事業の売上高は前年同期比4.8%減の1,012百万円、営業利益は同27.1%減の156百万円となった。2020年3月期は公共案件や学校の空調設備整備業務支援プロジェクト等、比較的前半に売上計上する案件が多かったこと、2021年3月期第2四半期累計では逆に第2四半期に見込んでいた一部の案件の売上計上時期が第3四半期以降に先送りされたことが減収減益要因となった。

受注面では、既述のとおりJR東日本の品川開発プロジェクトに関する継続受注に加えて、地方公共団体における庁舎建設や学校におけるトイレ環境の一斉整備事業などを受注するなど、公共分野も着実に受注を積み重ねた。また、国立大学における学舎整備事業等の受注実績も出始めている。国立大学ではまだCMの活用が少なく、東京大学での実績を契機に受注機会が増加していくものと期待される。そのほか、民間ではグローバル企業の大規模施設や大型研究所等のCM実績などが評価され、新規顧客からの引き合いも増加している。

なお、第三者機関からの評価として、(一社)日本コンストラクション・マネジメント協会が主催する「CM選奨2020」において、「市原市立小中学校空調設備導入」「資生堂<4911>グローバルイノベーションセンター」「ANA総合トレーニングセンター」「平塚信用金庫店舗競争力強化」の4件で「CM選奨」を受賞した。また、2020年6月に行われた国際コンストラクションプロジェクトマネジメント協会主催の年次総会のプロジェクト賞において、「資生堂グローバルイノベーションセンター」が、IQ(Innovation(革新性)&Quality(品質))賞で優秀賞を受賞し、2019年の「レゴランドジャパン(愛知県名古屋市)新築プロジェクト発注者支援業務」のAlliance賞の最優秀賞受賞に続く2年連続の受賞となり、同社のPM(プロジェクト・マネジメント)力が世界最高水準であるとの評価を確立している。

(3) CREM事業
CREM事業の売上高は前年同期比21.6%減の338百万円、営業利益は同25.5%減の68百万円となった。一部顧客における長期プロジェクトが段階的に縮小していることが減収要因となっている。ただ、同社の透明なCM手法とデジタル技術を活用した顧客資産情報のデータベース化による、多拠点同時進行プロジェクトの一元管理と、プロジェクトの進捗状況を効率的に管理するサービスのメリットについて、顧客から引き続き高く評価されており、複数の商業施設や支店等を保有する大企業、金融機関から継続的に受注している。

また、公共分野においても、2017年に東京都墨田区から受注した「公共施設(建物)長期修繕計画に基づく工事条件整理等業務」、2018年に東京都練馬区から受注した「公共施設長寿命化基準作成支援業務」、2020年3月期に神奈川県三浦郡葉山町から受注した「みんなの公共施設未来プロジェクト(劣化診断調査等)支援業務委託」など、公共施設の老朽化対策に関する案件において、継続的な受注が入っている。これらの案件は公共施設の老朽化対策として、長寿命化のためのグランドデザインを描き、施設ごとに個別に計画を立て予算化する業務を支援していくプロジェクトで、複数年にわたり売上に貢献することになる。公共施設の老朽化対策も大きな社会課題となっており、劣化診断と併せて長寿命化のための計画策定やコスト適正化を図るためのプロジェクト支援業務の需要が今後も拡大していくことが予想される。


自己資本比率は70%台に乗せ、無借金経営で財務の健全性は高い

3. 財務状況と経営指標
2021年3月期第2四半期末の財務状況を見ると、総資産は前期末比276百万円減少の5,243百万円となった。主な増減要因を見ると、流動資産ではアットリスクCM契約がなくなったことにより売上債権が702百万円減少し、現金及び預金が295百万円増加した。また、固定資産については有形固定資産が45百万円、投資その他の資産が74百万円増加している。

負債合計は前期末比239百万円減少の1,153百万円となった。アットリスクCM案件の減少により仕入債務が23百万円、未払税金が136百万円、賞与引当金が189百万円それぞれ減少した。また、純資産合計は同37百万円減少の4,089百万円となった。四半期純利益183百万円を計上した一方で、配当金の支払額により259百万円減少した。

経営指標を見ると、経営の安全性を示す自己資本比率は前期末の73.5%から76.9%に上昇している。アットリスクCM案件がなくなったことで、全体的に資産がスリム化したことが要因だ。引き続き無借金経営であり、財務内容は健全な状態にあると判断される。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)




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