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リーマンショック以来のマイナスに転落した潜在成長率【フィスコ世界経済・金融シナリオ分析会議】  1月21日10時23分

日銀推計によると、2020年7~9月の需給ギャップはマイナス3.34%となった。4~6月のマイナス4.75%からは改善したものの、2四半期連続での需要不足状態にある。企業の予測に基づく短観加重平均DIは、改善の継続を示唆している。ただ、このところ短観加重平均DI(マイナス0.14%:需要超過)と需給ギャップ(マイナス3.34%:需要不足)の乖離は大きい。2021年1~3月の短観加重平均DIはマイナス5.88%と更なる需要超過が見込まれているが、仮に企業の見通しに沿って事態が推移した場合でも、需給ギャップはマイナス2%程度までの改善しか見込むことは難しいだろう。当面、需給ギャップのプラス転換は期待しづらそうだ。

一方、2020年4~9月の潜在成長率はマイナス0.01%と推計された。潜在成長率が前回マイナスと推計されたのはリーマンショック直後であり、久々のマイナス転換となる。2014年4~9月の1.08%をピークとして潜在成長率は緩やかに切り下がってきている。潜在成長率に対する寄与度は、資本ストックが0.37%、労働時間がマイナス0.69%、就業者数が0.14%、TFPが0.16%であった。

前回推計された10~3月の潜在成長率は0.08%であり、寄与度は、資本ストックが0.50%、労働時間がマイナス0.74%、就業者数が0.24%、TFPが0.08%であった。過去半年の変化では、資本ストックによる押し下げの寄与が大きい。需給ギャップが表している通り、コロナショックは直接的に需要減少をもたらしたが、一方で資本ストックという供給面にも悪影響が生じている可能性も想起される。

(株式会社フィスコ 中村孝也)



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