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明日の株式相場に向けて=12月決算銘柄は“業績悪プレミアム”も  2月02日16時59分

 きょう(2日)の東京株式市場は買い優勢の地合いが継続し、日経平均株価が271円高の2万8362円と続伸した。

 前日に米国株市場でNYダウが反発して3万ドル台を回復したほか、ハイテク株比率の高いナスダック総合指数がその前の日の下げ幅を上回る切り返しをみせるなど、崩れそうで崩れない二枚腰の粘りをみせている。「ゲームストップ急騰の余波はとりあえず収まったとみてよさそうだ」(ネット証券アナリスト)という見方が出ている。ただ、日経平均は米国株に先立って前日に400円を超える上昇をみせていたこともあって、きょうは仮に続伸しても上値は重く、ともすれば利食い圧力に押されがちとなるというのが、市場関係者のコンセンサスであった。

 案の定日経平均は寄り後に急速に値を消す展開となり、瞬間マイナス圏に足を突っ込む場面もあったが、前場中盤当たりから再び買いが厚くなり、後場も一段高とはいかなかったものの2万8000円台前半で売り物を吸収する頑強な地合いを維持した。大引け時点で値上がり銘柄数は1700を超えた。日経平均でいえば前日は予想以上の上昇をみせたわけであるから、先行き不透明感が意識されれば、とりあえず損のないところでポジションを軽くしておこうと考えるのが投資家心理というもの。いわゆる“ヤレヤレ売り”である。しかし、そうではなかった。きょうの東証1部の全体の8割近い銘柄が前日の終値を上回って取引を終えたという状況からは、前週後半の急落に遭遇しても、投資家は売り急ぐことなくじっくり構えている雰囲気が伝わってくる。

 個別では決算発表期間中はなかなか難しく、好決算先取りの買いで実際に発表をまたぐのはかなりの確率で逆目を引くことも多い。また、サプライズを伴う好決算発表銘柄の翌日のギャップアップ相場につくのも一つの作戦だが、走っている汽車に飛び乗って100メートル先で降りるようなアクロバティックなトレードは、動体視力や反射神経を鍛える目的でもなければ基本避けておくのが無難だ。鉄は熱いうちに打てというが、個別株戦略はマーケットの視線が集中している時に行くよりも、時間軸をずらしある程度熱が放出された後の方が成功しやすい。

 決算通過後で比較的落ち着いて投資できる銘柄としては、独立系のシステムインテグレーターであるコア<2359.T>や半導体向け感光性材料のトップメーカーであるダイトーケミックス<4366.T>などが挙げられる。また、独立系の投資運用会社で中小型株投資に定評があり、子会社を通じ香港などアジアでも実績が高いスパークス・グループ<8739.T>なども上値慕いの動きにあり注目しておきたい。このほか、上方修正を受け28日にマドを開けて買われた後、2300~2400円で売り買いを交錯させている栄研化学<4549.T>や、同じく決算絡みで急動意モードのイーグル工業<6486.T>なども、まだ“熱い鉄”の状態ではあるが、マークしておきたい銘柄だ。逆張り対象としては1月下旬から株価調整を続け、目先75日移動平均線近辺でリバウンドをみせた黒谷<3168.T>。非鉄関連株に噴き上げる銘柄が多いなか目を配っておきたい。またバイオ関連では、資金の流れだけをみるとアンジェス<4563.T>が動兆をみせている。

 前週取り上げた銘柄で近く決算発表を控えるものではリスクモンスター<3768.T>の強いチャートが目を引く。増額修正期待を先取りした動きなのかもしれないが、マーケットの注目度が高まるにつれ、期待通りであったとしても決算発表後は売りを仕掛けられるケースもあり得る。また、今回の決算発表は12月決算銘柄については、四半期ではなく通期(20年12月期)であるため、必然的に21年12月期の業績予想がどうなるか、こちらの方にマーケットの関心が集中する。したがって増額修正の思惑がある銘柄はある意味リスクが高い。発射台が高くなることによって、次期の業績予想の伸び率に影響を与えるためだ(予想を出さない場合はその限りではないが)。むしろ、20年12月期については新型コロナを免罪符にして業績悪の方が買われやすいというケースも考えられる。

 あすのスケジュールでは、海外で1月の財新中国非製造業PMI、タイ中銀の政策金利発表、1月のユーロ圏消費者物価指数、1月のADP全米雇用リポート、1月のISM非製造業景況感指数など。(銀)

出所:MINKABU PRESS

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