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明日の株式相場に向けて=半導体・AI・量子周辺株に開花予兆  2月09日17時04分

 きょう(9日)の東京株式市場は買い優勢の展開となり、日経平均株価が117円高の2万9505円と3日続伸した。相変わらず「30年半ぶりの高値更新モード」にある。

 これを先導しているのが米国株市場だ。なお感染拡大が続く新型コロナウイルスの存在を忘れたかのような上昇を続けている。既に最高値街道を走るナスダック総合指数やS&P500指数には若干遅れたものの、NYダウも3週ぶりに過去最高値を更新、こうも強い相場をみせられては東京市場も弱気筋がうごめく場所は見当たらない。前日までの直近2営業日で日経平均は1000円を超える上昇をみせていたことで目先上値は重くなっているが、3万円大台を通過点とするシナリオに異論を唱える声も少なくなっている。

 市場関係者によると「米国ではワクチンの接種が1日あたり130~150万回のペースで進んでいる。ファイザーとモデルナが開発したメッセンジャーRNAという遺伝子を使うタイプのワクチンは評判も良く、変異種に対しても遺伝子の書き換えによって迅速に対応できるという強みがある。つまり、今のペースでワクチン接種が続けば春先以降はアフターコロナの経済環境が待っているという楽観ムードで、既に経済活動の正常化は約束されたものとしての認識が株式市場の先高期待につながっている」(ネット証券アナリスト)という。物色対象をみても半導体関連などのハイテクセクターよりも、コロナ禍で売り込まれた景気敏感セクターへの資金流入が主眼となっていることからも、それが裏付けられている。

 この資金の流れは、海外投資家の投資行動を通じて東京市場も追随する形となった。具体的には、鉄道や空運、小売などの買い戻しが鮮明だが、これはロング・ショート戦略を組んでいたヘッジファンド全面撤退の動きという見方も出ている。米ゲームストップ株のシトロンやメルビン・キャピタルの踏み上げは、その断片図に過ぎない。「SNSで集結した蟻が象を倒すというと表現は悪いが、そのくらい地合いは買い方有利に傾いている」(前出のアナリスト)というのだ。「好事魔多し」とはいうが、仮につまずいてバランスを崩しても、前々週のゲームストップ株波乱の時ように、押し目買いチャンスとばかりに投資マネーが群がってくる。「好事魔多し」を待っている、そういう相場だ。

 きょうは前引けの段階から値下がり銘柄数の方がかなり多く、ソフトバンクグループ<9984.T>とファーストリテイリング<9983.T>の2銘柄が頑張った分がそのまま日経平均に反映されたが、実質的には調整の色が濃い相場だった。このように全体指数が高くてもガス抜きを利かし、結果的に強調地合いが続きやすくなっている。

 半導体関連の中小型株では、まだ出遅れたポジションにある銘柄が数多い。感光性材料最大手で半導体向け需要を捉えるダイトーケミックス<4366.T>などもそのひとつだ。直近上げ足を強めてきたが、昨年9月につけた高値1581円から見ればまだ麓(ふもと)。1200円台から上、1300円台半ばくらいまでは滞留出来高の薄い真空地帯が広がる。ちなみに最高値は25年前の1996年10月につけた2892円(修正済み株価)である。

 直近IPO銘柄のQDレーザ<6613.T>は今の半導体人気に量子関連の思惑も加わった。公開価格が340円と安かったこともあり人気が集中、セカンダリーでも連日ストップ高できょうの引け値は1070円。目先反動もあるだろうが、最終的にどのくらい上値を伸ばすのかマーケットの関心を集めそうだ。半導体周辺ではシグマ光機<7713.T>や東京エレクトロン デバイス<2760.T>なども引き続きマーク。また、アドバンスト・メディア<3773.T>は21年3月期の業績下方修正発表後も買われている。きょうは富士通<6702.T>との販売パートナー契約締結を発表し株価を刺激したが、コールセンター向けで需要の高い「声紋認証分野」での思惑もあり、AI関連の一角として継続注目したい。ゲーム関連ではイマジニア<4644.T>、ブロックチェーン(仮想通貨)関連ではクシム<2345.T>も動意含み。

 あすのスケジュールでは、1月の企業物価指数、1月のオフィス空室率など。また、東証マザーズにアールプランナー<2983.T>が新規上場する。海外では、1月の中国消費者物価指数、中国卸売物価指数、1月の米財政収支、1月の米消費者物価指数など。また、パウエルFRB議長の講演も予定される。なお、台湾とベトナム市場が休場。(銀)

出所:MINKABU PRESS

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