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日経平均は大幅続伸、警戒感あれど目線は「買える理由」へ  2月16日12時14分

 日経平均は大幅続伸。480.04円高の30564.19円(出来高概算7億株)で前場の取引を終えている。

 15日の米株式市場はプレジデントデーの祝日で休場だった。ただ、欧州市場では主要株価指数が揃って上昇。本日の日経平均もこうした流れを引き継いで145円高からスタートした。企業業績の改善に加え、新型コロナウイルスワクチンの普及や米経済対策の早期成立に対する期待から先高観がなお強く、日経平均は寄り付き後も上げ幅を拡大。この日の高値圏で前場を折り返した。

 個別では、三井住友<8316>やエムスリー<2413>が4%超、三菱UFJ<8306>が5%の上昇。エムスリーは一部証券会社の目標株価引き上げが観測されている。投資判断引き上げ観測のスクリン<7735>は5%超の上昇。決算発表銘柄ではユニチャーム<8113>などが大きく買われている。その他、売買代金上位は任天堂<7974>、ソフトバンクG<9984>、ソニー<6758>、ファーストリテ<9983>、東エレク<8035>など全般堅調。また、セレス<3696>などがストップ高を付け、東証1部上昇率上位に顔を出している。一方、トヨタ自<7203>や日産自<7201>が軟調で、キーエンス<6861>は小安い。電通グループ<4324>は決算を受けて4%超の下落。また、WSCOPE<6619>などが東証1部下落率上位に顔を出している。

 セクターでは、銀行業、鉱業、海運業などが上昇率上位。半面、金属製品、水産・農林業、輸送用機器などが下落率上位だった。東証1部の値上がり銘柄は全体の43%、対して値下がり銘柄は52%となっている。

 日経平均は前日の3万円台回復後も上昇の勢いが衰えず、バブル崩壊後の戻り高値を連日で大きく更新している。先週末と比べると既に1000円を超える大幅上昇だ。

 前日の先物手口を見ると、ゴールドマン・サックス証券が日経平均先物、東証株価指数(TOPIX)先物ともに買い越しトップだった。同証券は1月最終週から2月第1週の香港株安局面で売り越しが目立っていた。全体としては特に日経平均先物の売買高が膨らんだ印象だ。春節(旧正月)の連休で中国本土市場は11日から17日まで休場。香港市場も12日、15日と休場だった。こうした東アジアの主要市場が休場の間、日本株で持ち高のヘッジ目的の取引が行われるケースは過去にもあった。大方の予想以上に急ピッチの日経平均3万円台乗せにはこうした事情があったのかもしれない。

 とはいえ、「イレギュラーな上昇だった」だけで片付けられるものでもない。まず12日に東京証券取引所が発表した2月第1週(1-5日)の投資部門別売買状況によれば、外国人投資家は現物株・株価指数先物の合計で7438億円の買い越しだった。米過剰投機問題や中国人民銀行(中央銀行)の金融引き締め観測に揺れた1月第4週(25-29日)
は1822億円の売り越しだったが、海外勢の日本株に対する買い意欲の強さが改めて確認された格好だ。

 また、指標面でも日経平均の上昇を正当化することは可能だろう。日本経済新聞社が発表している日経平均の株価収益率(PER)から逆算される予想1株当たり利益(EPS)は、1カ月前の1月15日時点で1092.27円。それが2月15日時点では1298.41円となった。2020年10-12月期の決算発表を通過して200円あまり増額されたことになる。これに伴い株価純資産倍率(PBR)は1.25倍から1.31倍に上昇し、日経平均の3万円台乗せにつながった。

 もちろん決算発表一巡で1株指標の改善は一服するが、良好な企業業績や市場環境を考慮すると、日経平均PBRは直近のピークである2018年1月の13倍台後半まで上昇する可能性が十分あるかもしれない。この場合、日経平均は31500円程度となる。

 前引け時点での東証1部銘柄の騰落状況では値下がり銘柄の方が多く、2月第1週の個人投資家の売買状況は現物株・株価指数先物の合計で4511億円の売り越しだ。昨年10月末時点からは7000円超、年初来でも3000円近い日経平均の大幅上昇に警戒感は拭いづらいだろう。ただ、今はまだ「買える理由」に市場参加者の目が向いている局面だ。かねて述べているとおり、「短期的に強気」との姿勢に変わりはない。
(小林大純)


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