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手掛かり材料難のなか米雇用関連指標を前に様子見ムード  3月03日12時18分

[日経平均株価・TOPIX(表)]

日経平均;29459.71;+51.54TOPIX;1897.64;+2.79


[後場の投資戦略]

 日経平均は上向きの25日移動平均線がサポートする一方で、下向きの5日線に頭を抑えられる格好となっており、下値は限定的と思われる一方で上値も重いこう着感の強い展開となっている。こうしたチャート形状からも、買いたい一方でなかなか積極的には買い上がれない投資家心理が窺える。

 相場の調整要因になったインフレ懸念に基づく米長期金利の上昇については、一服感が見られた後も引き続き落ち着いた動きとなっているが、日米ともにハイテク株は足元で思ったほどには買い戻しが進まずに軟調な動きが続いている。先日の半期に一度の議会証言では、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が「足元のインフレは短期的」なものとし、「インフレ目標の達成には3年かかる可能性」を指摘した。これに続く形で、前日には、ブレイナードFRB理事が、経済成長や消費の見通しは改善し始めているものの、足元の雇用やインフレは目標には程遠いとし、資産購入ペースの維持・金融緩和の長期化を改めて示唆した。また、最近の債券市場の不安定な動きによっては更にずれ込む可能性があるとも指摘した。

 ブレイナードFRB理事は足元の長期金利の急騰について、「動きのスピードは注意を引くものだった」、「市場の動向に注意を払っている」とも言及したもよう。この先、再び想定以上のスピードで米長期金利が急騰することを予め防ぐような牽制発言がFRB高官から聞かれたことは、長期金利の動向に敏感になっている足元の市場に対して一定の安心感をもたらすだろう。また、今週4日のOPECプラス会合では、原油の協調減産が緩和されるとの予想も出ており、これを先取りする形でWTI原油先物価格は1バレル=60ドルを割り込む動きが見られている。こうした資源価格の落ち着きは、先のFRBからの発言と合わせて市場のインフレや金利高懸念を和らげよう。

 ただ、10年物米国物価連動債に基づく期待インフレ率(BEI)は再び2.2%台を付けてきている。純粋な景気回復期待に基づくものとも思われるが、ワクチン接種のペースが加速する中でも大規模な財政出動を急ぐ米政権に対するインフレ懸念のくすぶりの表れともいえようか。今夜は、そのインフレや金利動向に影響を及ぼしかねない週末の米雇用統計の前哨戦とも呼ばれる米国ADP全米雇用リポートのほか、2月の米ISM非製造業景気指数も発表される。

 これらの経済指標の結果を受けた米株市場の動きを見極めたいとする思惑も働きやすく、本日は後場も買いは手控えられそうだ。個人的には、ワクチン接種のペース加速による景気回復を織り込めるほか、景気のオーバーシュートによるインフレをヘッジするという観点からも、本日改めて強さが目立っている鉄鋼や非鉄金属などの資源関連株が引き続き有望とみている。



<AK>

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