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明日の株式相場に向けて=決算発表期の材料株戦略を考える  4月27日16時59分

 きょう(27日)の東京株式市場は、日経平均株価が134円安の2万8991円と反落。相変わらずはっきりしない地合いが続いているが、雰囲気はネガティブな方向に傾いている。昼ごろに、日銀の金融政策決定会合で大規模金融緩和政策の維持が発表されたが、織り込みが進んでいたこともあり相場は反応薄だった。

 日本株が買えない理由は、大局的にはグローバルベースで過剰流動性相場の終焉が意識され始めていることと、短期的には国内での新型コロナウイルスの感染拡大が嫌気されているという2つの要因がある。後者については後講釈的な意味合いが強いとしてきたが、緊急事態宣言の再発令はともかくとして、ここ最近取り沙汰されるインド変異種の拡散がアジアにとって新たな恐怖を与える存在となっていることは否めない。今の状況を新年度相場に入る前の段階で織り込んでいたとは思えないものの、少なくとも現時点において海外投資家の目には日本株を買うリスク要因に映っていることは確かのようだ。今月中旬に株式市場で起こり得るメイストームの可能性に触れたが、想定よりも早い段階で突風に見舞われた。その後全体相場は荒れ模様となり、かろうじてバランスは保っているとはいえ依然として不安定な足取りであることに変わりはない。

 ワクチン普及が急速に進む米国ではひと頃の中国のように、コロナ禍を過去に押しやろうとしている段階にあるが、新型コロナに強かったはずのアジアに恐怖が飛び火している。変異ウイルスの蔓延でインドの1日当たり感染者数が31万人を超えるなど、世界最多を記録したことで、既にその変異種が上陸している日本も警戒モードにある。3度目ということで“緊急事態宣言慣れ”している様子も見受けられるが、今回は過去2度の発令の時よりも事態は深刻といえる。

 ゴールデンウィーク明け後は、旗色の悪い企業の決算発表が本格化することと新型コロナの感染者数増加の2つがのしかかってくる可能性があるだけに、今はキャッシュポジションを高めるタイミングとの認識が必要。参戦する場合でもコロナ事情に関係なく長期保有と決めた銘柄を除いて、基本短期トレードを心掛けるところであろう。

 何といっても企業の決算発表を好意的に捉える動きが少なくなっている。特に決算前にスポットライトが当たった銘柄ほど当たりがきつい。売りを仕掛けたいというニーズは以前のように強くは感じられないが、一方で早めに利益確定をしたいという投資家の心理が今の冴えない地合いに反映されている。俗にいう“利食い急ぎ”の心理は先導役不在の自然発生的なもので、時には空売りの仕掛けよりもドラスチックな下げにつながることがある。

 好決算発表銘柄への材料出尽くし売り、あるいは期待が高すぎたゆえの失望売りが、安川電機<6506.T>、日本電産<6594.T>、エムスリー<2413.T>と続いたが、きょうは前日引け後に好決算を発表したキヤノン<7751.T>の動きが注目された。同社の場合は12月本決算で今回の好調を極めた第1四半期決算と通期予想の増額修正は、次期業績の伸び率鈍化を気にしないでいいだけに、売り急ぎのニーズは基本的にないと思われた。しかし、株価は朝高後に軟化した。ここから分かることは決算の内容いかんに関わらず、決算発表後に株価の動きが重ければ利益確定売りを出すという流れが出来上がっているということだ。これについては自動売買の影響もあるかもしれないが、この地合いがどこで変化するかを見極める時間を意識して持つことも大切だ。

 機動的売買を前提に銘柄を挙げるとすれば、好実態かつ目先本決算発表を控えていないもの。例えば半導体関連の三井ハイテック<6966.T>やEV関連のHIOKI<6866.T>の押し目買い。このほか、半導体関連で300円未満に位置するウインテスト<6721.T>なども短期的には面白そうだ。また、業種別では今の東京市場で最も輝いているのがグローバル物流の担い手である海運株である。明治海運<9115.T>と飯野海運<9119.T>に注目したい。更に海運以外の市況関連ということであれば非鉄市況に着目。銅とアルミ価格の高騰が目立っている。この関連では黒谷<3168.T>、大紀アルミニウム工業所<5702.T>をマークしたい。

 あすのスケジュールでは、朝方取引開始前に3月の商業動態統計が開示される。また、午後に3月の建機出荷額が発表される。海外では米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表とパウエルFRB議長の記者会見が注目される。(銀)

出所:MINKABU PRESS

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