株式・投資信託・ETF・退職・年金 投資に役立つ「ケイゾンマネー」

来週の相場で注目すべき3つのポイント:米FOMC議事録、4月工作機械受注、1-3月期GDP速報値など  5月15日18時59分

■株式相場見通し

予想レンジ:上限29000-下限27500円

来週の日経平均はもみ合いか。相場の波乱要因となった「インフレ加速・金利上昇」への懸念はいったん後退した。米CPIに対して過剰に反応した一方、米PPIには「想定内」との見方から冷静に反応。4月後半から上昇が止まらなかったブレークイーブンインフレ率(BEI)も僅かながら低下し、上昇一服感を見せたことで、相場は落ち着きを取り戻した様子だ。


週末の米株式市場でも、4月の小売売上高や5月のミシガン大学消費者信頼感指数が市場予想を下回ったことで、長期金利がさらに低下し、ハイテク株中心に大幅に続伸した。もともと、米CPIの結果を受けるまではBEIが上昇を続ける一方、長期金利は安定した動きを続けており、インフレリスクについては債券市場が冷静な一方で株式市場は過剰に反応していたといえる。しかし、今週の波乱をもって株式市場も目先のインフレリスクをある程度織り込んだと考えられよう。そのため、短期的にはここから先はハイペースで下落しすぎた分、戻りを試す展開となりそうだ。ただ、含み損を抱えている投資家も多いため上値では戻り待ちの売りに押される可能性がある。


一方、少し長い目では、今回の一件により今後の経済指標への注目度はより一層高まった。5月の米CPIが再び予想を大きく上回るような結果だと、改めて株式市場ではリスク回避の動きが強まる恐れがある。今後の経済指標への警戒感が強まるまでの短い時間内での戻りとなろう。


また、決算が一巡し、改めて業績を見直すべきタイミングといえる。週末には1日で1000社前後の決算があったわけだが、多くが大引け後の発表ということで、それらの内容は来週初から織り込まれることとなる。また、それまでに既に発表済みの銘柄でも、今週の相場が大波乱だったなか、連れ安して決算内容を織り込みきれていない銘柄も多いと思われる。中長期投資の観点からは良い仕込み時といえそうだ。


そのほか、来週は日本国内で4月工作機械受注、1-3月期国内総生産(GDP)速報値など注目の経済指標もある。工作機械受注は3月まで強い回復基調をみせており、今回も前年比だけでなく前月比で強い数値が確認されれば、直近の本決算で良好な今期見通しを示した関連株には業績見直し機運の高まりと相まって刺激材料になりそうだ。一方、GDP速報値には注意が必要か。緊急事態宣言などによる影響で1-3月期の経済状態はかなり落ち込んだ。市場予想では前期比-1.1%とマイナス成長が予想されており、相場が神経質になっているなかネガティブに捉えられる可能性もある。


海外では、4月開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録が発表される。足元では「物価上昇は一時的」とするFRBに対し、市場は懐疑的だ。議事録内容の公表を受け、市場がどう捉えるのかに注目したい。


■為替市場見通し


来週のドル・円は上げ渋りか。米連邦準備制度理事会(FRB)は緩和政策の長期化方針を堅持しており、引き続きドルに下押し圧力がかかりやすい。4月米消費者物価指数(CPI)は、予想を大きく上回る内容となり、FRBによる大規模緩和策の早期縮小への思惑が広がったが、FRB当局者は「インフレの大幅上昇は一時的な現象であり、物価目標である2.0%水準を持続的に上回るのは困難」との見方を示している。


19日に公表される連邦公開市場委員会(FOMC)会合の議事要旨(4月27-28日開催分)は、その点についての記述が注目されるだろう。現行の金融緩和政策の長期化を支持する意見が多かった場合、ドル売りに振れやすい。また、来週発表される地区連銀やマークイットの製造業関連の経済指標が市場予想を下回った場合、大規模金融緩和策の継続を想定したドル売り・円買いが強まる可能性がある。なお、英国、欧州の早期景気回復への期待が高まった場合、欧州通貨買い・ドル売りの取引が再び活発となり、この影響でドル・円の取引でもドル売りが優勢となる可能性があるため、この点にも注意が必要か。


■来週の注目スケジュール

5月17日(月):日・工作機械受注(4月)、中・鉱工業生産指数(4月)、中・小売売上高(4月)、米・ニューヨーク連銀製造業景気指数(5月)、米・NAHB住宅市場指数(5月)など
5月18日(火):日・GDP速報値(1-3月)、米・住宅着工件数(4月)、米・決算発表:ウォルマート、ホーム・デポなど
5月19日(水):米・連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(4月27-28日会合分)など
5月20日(木):日・貿易収支(4月)、日・コア機械受注(3月)、東京販売用マンション(4月)、米・フィラデルフィア連銀製造業景況指数(5月)、米・決算発表:アプライドなど
5月21日(金):日・欧・米・製造業/サービス業PMI(5月)、米・中古住宅販売件数(4月)、など



<YN>

 Copyright(c) FISCO Ltd. All rights reserved.

特集

「証券アナリストの調査手法とこだわり」(全6回)

「証券アナリストの調査手法とこだわり」

証券アナリストの行動パターンをご紹介!個人投資家のリスク回避術を学ぼう。

特集を読む »

おもしろ企業探検隊

おもしろ企業探検隊

平林亮子&内田まさみの「そうだ!社長に会いに行こう」ナブテスコ株式会社

特集を読む »