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明日の株式相場に向けて=材料株「百花繚乱」の地合いに  5月25日17時00分

 きょう(25日)の東京株式市場は、日経平均株価が189円高の2万8553円と4日続伸した。日本株を買えない理由に、ワクチン接種が圧倒的に遅れていることによる新型コロナウイルス感染拡大への警戒感が挙げられているが、ワクチン普及の道筋さえ見えてくれば、米国株と同様に、ワクチンバブルのスイッチが入る。売り方にすれば、ここから先日本株を叩く気は起きない。市場では「日経平均の上値が重いのは、ファンダメンタルズ要因ではなく需給要因。27日に予定されるMSCIの大規模な指数構成銘柄見直しに伴う売り需要を意識してのこと」(ネット証券マーケットアナリスト)との指摘がある。その典型が、ファーストリテイリング<9983.T>の次に日経平均寄与率が高いソフトバンクグループ<9984.T>の値運び。ソフトバンクG1銘柄で約18億ドル規模の売り需要が発生するとみられ、これは米アップルを上回り“世界最大”といわれる。

 しかし物は考えようであり、今のソフトバンクGの8000円台前半でのもみ合いは、MSCIの売り越し圧力を恐れて買い手控えられてはいるが、機関投資家などポジションを低めるべき主体は既に売り切った後で、鬼門の27日通過後は急速に値を戻すケースも考えられる。同時に同社株の日経平均への影響度を考慮すれば、実質6月商いへの移行とともに日経平均も上値を追いやすくなる。この可能性を念頭に置いておく必要はありそうだ。

 そうしたなかも、材料株の動きが再び喧(かまびす)しくなってきた。模様眺めの地合いだからといって投資家の気勢が削がれているということではない。投資マネーのベクトルが流出ではなく流入の方向でありさえすれば、全体相場はむしろ巡航速度、もしくは保ち合い状態のほうが個別材料株は輝きやすい面がある。ワクチン普及の道筋が見えてきたことで、米国株に追随する動きが東京市場でも連想されやすく、その流れに乗る銘柄としてにわかにマーケットの視線を集めているのがエアトリ<6191.T>。航空券予約サイトを運営、コロナ禍で大きな収益デメリットを被ったがその反動も意外に大きく、21年9月期営業損益は、黒字化は当然として会社側の想定からも上振れる可能性が出てきた。

 また、天然で合成されるアミノ酸で納豆などの発酵食品に多く含まれている「5‐ALA」は、新型コロナウイルスの増殖を抑制するとの長崎大学の研究結果が出ているが、このテーマで注目されるのが株価低位に位置する篠崎屋<2926.T>だ。時価総額ベースでは超小型株に属するが、それに関係なく出来高流動性が非常に高い。売り板は厚く見えるものの、全員参加型材料株の素地を持つ。

 電気自動車(EV)関連も休養十分の銘柄が多く、上値余地が改めて意識されそうだ。高性能EVの開発が日進月歩で進展しても、実際に普及に際して最重要視されるのは充電インフラ。そうした事情を見込んでの経営戦略か、直近ではENEOSホールディングス<5020.T>とNEC<6701.T>が電動車両の充電ネットワーク拡充に向け協業する方針を発表している。そうしたなか、業界初となる「無接点方式」のケーブル巻取り型充電スタンドを手掛けるモリテック スチール<5986.T>は再脚光を浴びる可能性がある。業績も22年3月期営業損益は大幅黒字化を見込むなど回復色が強い。

 また、デジタルトランスフォーメーション(DX)関連が投資テーマのエースとして再登板。株価調整局面を経て仕切り直しに動き出した銘柄が多くなってきた。官民いずれにも高実績を持つITbookホールディングス<1447.T>は全員参加型で高水準の商いをこなし昨年大相場を演じたが、ここにきて再動意。今期営業利益2.9倍化見通しを材料に株価は18日にストップ高に買われた。その後も漸次水準を切り上げ異彩を放つが、週足で見れば13週・26週移動平均線とのマイナスカイ離を解消し大底から立ち上がった直後であり、まだ初動段階との見方もできる。最後にもう一つ、商いは薄いもののジェイテックコーポレーション<3446.T>の戻り足にも思惑がある。同社は研究施設向けに高精度のX線ナノ集光ミラーの開発を行っているが、レーザーテック<6920.T>をシンボルストックにQDレーザ<6613.T>やシグマ光機<7713.T>、オキサイド<6521.T>などレーザー関連の流れを汲む光学周辺銘柄として改めて頭角を現す可能性がある。株価は4連騰だが、目先の押し目は注目。

 あすのスケジュールでは、4月の企業向けサービス価格指数、4月の全国スーパー売上高、など。海外ではニュージーランド中銀の金融政策決定会合が予定される。(銀)

出所:MINKABU PRESS

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