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明日の株式相場に向けて=リベンジコロナ関連が躍動  6月02日17時00分

 きょう(2日)の東京株式市場は、日経平均株価が131円高の2万8946円と3日ぶりに反発した。上値が重いという見方もできるが、売買代金は大きく膨らんでおり市場のムードは悪くない。焦ることなく3万円台手前の空間を楽しむくらいの余裕をもって相場と対峙すれば、自ずと結果もついてくると思われる。

 個別株の物色意欲は旺盛だ。ここまでの戻り相場で、中小型株は主力大型株と比べると動きが鈍い。6月1日時点で日経225ベースの騰落レシオは112.6%と過熱領域とされる120%に接近しているが、東証1部ベースでは96.6%、マザーズ指数の騰落レシオに至っては84.8%とむしろ売られ過ぎのエリアに近い。個人投資家の体感温度が今一つ上がってこないのも頷(うなず)けるが、それでも個人マネーはしたたかである。新たな切り口として、前週にも取り上げた人流の伴う“リアル消費”に関連する銘柄群が物色対象として浮上しマーケットを賑わせている。

 ようやくというべきか日本国内でも新型コロナワクチンの普及が急速に進展をみせている。直近、1日時点で1回以上接種した人が1000万人を超えたことが発表されている。現段階では医療従事者と高齢者にほぼ限られるわけだが、それでも国民の1割近くがワクチンを接種している状況となって、株式市場でも米国発のワクチンバブルに続けというムードが醸成されるのは当然の流れではある。ちなみに、米国では現時点で人口の50%強、2人に1人はワクチンを接種している状況にある。集団免疫が働くのは60~70%の接種率とされるが、その未来図が現実に描ける段階に入った。

 きょうの東京市場で業種別に騰落をみると、電鉄や不動産の値上がり率の高さが目立つ。大手ではJR東日本<9020.T>が一時6%を超える上昇で8000円台を回復したほか、三井不動産<8801.T>も5%を超える上昇で約2カ月半ぶりに新高値に買われた。更に値動きの速い中小型株では、前週紹介したエアトリ<6191.T>やベルトラ<7048.T>なども鮮烈な上げ足をみせている。グローバルダイニング<7625.T>は信用規制銘柄で他とは一線を画すが、前日に需給相場が加速しストップ高に買われていたこともあり、さすがにきょうは急騰後に値を消し長い上ヒゲをつけてしまった。しかし、深追いに気をつければこうした確変モードの銘柄群に注目するのも一法だ。

 いうなれば「リベンジコロナ関連株」。米国や英国ではワクチン普及を経てテレワーク人員の呼び戻しが目立つようになってきたという。いかに、デジタルトランスフォーメーション(DX)が進んでも、遠隔からバーチャル空間を通じて業務を行える業態はそれほど多くはない。旅行などリアルでなければ成り立たない消費も同様で、どんなに映像がハイクオリティーでも、実際に足を運んでみなければ感動は生まれない。ひとことで言えば、足もとの株式市場では“コロナで大迷惑を受けた”企業群に投資マネーが流れ込む状況となっている。

 このほか、太い資金の流れが形成されているのが自動車部品株だ。業績急回復モードで割安な銘柄が多く、グループ再編の動きや脱炭素絡みの“電動化戦略”が株価を刺激する。トヨタ系で自部品株トップのデンソー<6902.T>はきょう上場来高値を更新した。目先改めてマークしたいのは、トヨタ系でエンジン部品を手掛けるが、電動車制御システムに注力中の愛三工業<7283.T>。そして、プラスチック系部品を手掛ける日本プラスト<7291.T>は日産、ホンダが主要顧客だが、PER5倍でPBRは0.4倍、今期配当は30円で配当利回りは4%を超えている。株価は4ケタ台が地相場でも全く不思議はない。

 これ以外では、総合バルブメーカーで水素関連の穴株でもあるキッツ<6498.T>や自動車向け電動ベルト大手でEV向け駆動システム周辺技術にも長じるバンドー化学<5195.T>なども目を配っておきたい。

 あすのスケジュールでは、6月の日銀当座預金増減要因見込み、10年物国債の入札など。海外では5月の中国財新非製造業PMI、5月のADP全米雇用リポート、5月の米ISM非製造業景況感指数など。なお、タイ市場は休場となる。(銀)

出所:MINKABU PRESS

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