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明日の株式相場に向けて=「脱炭素関連株」に向かうマネー潮流  6月29日17時01分

 29日の東京株式市場は、日経平均株価が前営業日比235円安の2万8812円と続落。きょうから実質7月相場入りとなった。6月期末に絡む配当落ち分の下落圧力が加わるとはいえ28円程度に過ぎず、それを差し引いてもかなり弱気優勢の地合いであったことは否めない。あすは、例の「月末株安」アノマリーが待つ。きょうは前倒しでポジションを軽くする動きが影響したとみる向きもあるが、もしそうであれば、あすは意外にアノマリー破りの日となるかもしれない。仮にあす日経平均が下げれば10カ月連続の月末安となる。

 新型コロナウイルスのインド型、いわゆるデルタ株の感染拡大を嫌気する動きが足もとのモヤモヤした全体指数の動きに反映されている。これまではコロナ変異株の話が取り沙汰されても、その一方でワクチン普及が急速に進んでいることから、マーケットはあまり相手にしていなかった。ただ、最近の英国での感染者数拡大や、直近ではシドニーやその周辺地域で2週間のロックダウンが報道されるなど、収束はなかなか一筋縄ではいかないというムードが漂い始めている。

 少し前までは新型コロナ感染拡大によって収益面で打撃を被ったリアル消費関連などが一斉に買い戻され、一時は踏み上げモードでアフターコロナ一色に染まるような相場つきであった。株は上がれば下がる、という摂理からすれば、半導体関連人気の復活と入れ替わりで、内需の消費関連や景気敏感セクターに利食い圧力が顕在化するのは当然の流れでもあるわけだが、思った以上に資金の回転も目まぐるしい。あちらを立てればこちらが立たずで、物色ターゲットが見極めにくいきらいがある。

 そうしたなか、鳴りを潜めていた国策テーマ買いの動きが静かに復活気配を漂わせている。脱炭素・再生可能エネルギー関連に幅広く機関投資家とみられる実需買いが観測されている。脱炭素社会に向けた投資金額はかつてない経済効果をもたらす。全世界ベースで再生可能エネルギー分野に約34兆ドル、エネルギー効率化分野で約45兆ドルといった巨大マーケットが創出され、総額で約131兆ドルに達するとの試算も出ている。そういったデータを拠りどころに株式市場でもファンド系資金が改めて動き出している感触がある。

 個別ではイーレックス<9517.T>が急動意し連日で最高値を更新。また、年初から春先にかけて崩れ足となっていたレノバ<9519.T>なども復権の様相を呈し、このまま行けば今年1月中旬につけた最高値4835円も視界に入ってきそうな雰囲気だ。また、ウエストホールディングス<1407.T>も分割後の高値を更新中であり、現在の修正後株価に引き直して4192円を上回れば最高値更新となる。

 この流れを踏まえたうえで新たに注目しておきたいのが米国で太陽電池製造装置を販売するエヌ・ピー・シー<6255.T>。新規需要開拓が進んでおり、バイデン米政権の打ち出す環境インフラ政策にも乗るだけにマークしておきたい。もう一つは、今年4月27日に東証1部に新規上場したニューフェースで、再生エネ発電所を運営するテスホールディングス<5074.T>。21年6月期は営業2割増益、22年6月期も2ケタ成長が有力視される。

 脱炭素関連以外では、5G周辺の水晶デバイスメーカーに強い動きを示すものが多い。5月中旬から6月中旬にかけて大きく株価位置を変えた日本電波工業<6779.T>は、小型水晶振動子開発で注目度が高く、波状的な投資資金の攻勢も予想されるところ。ここ2週間ほど調整局面に移行していたが、25日移動平均線と上方カイ離を埋めたことで食指が動くタイミングだ。また、同じく水晶製品小型化で高度な技術を持つリバーエレテック<6666.T>も非常に強いチャートを形成中。目先の押しは狙い目といえそうだ。

 このほか、個別に目を引くのはキオクシアを有力顧客に抱えるシステム開発・運用会社のクエスト<2332.T>だ。トナーカートリッジなどオフィス関連商品やセキュリティーソフトを販売するケイティケイ<3035.T>、半導体商社の出遅れ栄電子<7567.T>などもマークしたい。

 あすのスケジュールでは5月の鉱工業生産、6月の消費動向調査など。また、マザーズ市場にプラスアルファ・コンサルティング<4071.T>が新規上場する。海外では、6月の中国製造業PMI・非製造業PMI、6月の独失業率、6月のユーロ圏消費者物価指数速報値、6月の米ADP雇用リポート、5月の米中古住宅販売仮契約などが予定される。(銀)

出所:MINKABU PRESS

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