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テノックス Research Memo(4):強みは技術力、「折り込む力」、施工力  7月05日15時24分

■事業概要

3. ビジネスモデルと強み
このようにテノックス<1905>は、杭と地盤改良というカテゴリーの異なる2つの工法で工事を行うことができる。しかも、工学博士から各種技術士、管理技士、測量士など有資格者を多く抱え、各種機関や企業ともタイアップして技術開発を怠らない。その結果として、テノコラム、ガンテツパイル、TN-X、ATTコラムなどの技術を大手有力企業・団体と共同で開発した。もちろん、ほかにも様々な工法を取り入れ、諸々の現場に対応することができる。さらに2020年度になって、積極的なM&Aや業務資本提携により工法メニューや事業領域を広げている。このようにカテゴリーの異なる2つの工事で、様々な工事に対応できる技術力は、同社の強みとなっている。

ところで、建築構造物や土木構造物の建設は、通常ゼネコン(元請)が下請けを取り仕切って進める。基礎工事に関わる事業者もゼネコンから発注を受けるが、基礎工事は最初にして最重要の工程であるため、発注を前に設計専業者から直接引き合いが来ることが多い。同社は、その際に設計専業者に技術をアピールし工法を提案することができる。その後、設計専業者の描いた図面により発注者(施主)がゼネコンに発注し、ゼネコンは専業企業である同社に(100%とは言えないが)発注し、同社は工事完成後にゼネコンに引き渡すという流れになる。このように同社は、請負契約上はゼネコンの下請けということになるが、バリューチェーンという観点からは設計専業者と直接つながる形になっており、同社の豊富な経験とノウハウを背景に、同社の技術提案が設計に反映されることが多いようだ。これを同社は「折り込む力」と呼び、基礎工事業界での強みとなっている。

同社は、業界のパイオニアかつリーディングカンパニーとして、高い施工品質が求められる。そうした施工品質を実現するため、携帯端末やWeb上で施工状況をリアルタイムで確認できる施工管理装置「VCCS」を開発し、すでに多くの現場に導入され、施工品質の安定性向上に貢献している。また、テノコラム工法に関しては、施工品質を早期に確認する「促進養生システム」を開発。工事開始直後に4週後の強度を予測することができるため、施工上の安全・安心につながっている。さらに、子会社で工事技能者集団や機材を提供することができるため、工程に合わせた確実な工事進行が可能となっている。以上のように同社には、様々な条件に対応する工法を開発・運用する技術力、設計専業者に直接設計を提案する「折り込む力」、品質管理に加え安全・安心・確実に工事を進行する施工力といった強みがある。同社のビジネスモデルは、こうした強みを背景に、設計から施工まで一貫した体制で臨むところに特長がある。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)




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