株式・投資信託・ETF・退職・年金 投資に役立つ「ケイゾンマネー」

国内株式市場見通し:4-6月期決算シーズン開始で選別物色強まる  7月24日14時59分

■週初から崩れ28000円台を大きく割り込む

今週の日経平均は大幅に下落した。前の週末に、7月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値が予想外に低下したことなどから景気回復期待が後退し、NYダウが300ドル程下落した流れを引き継ぎ、週明け19日の日経平均は339.68円安の27663.40円とギャップダウンでスタート。週末の間も新型コロナウイルスの感染拡大が続いており、東京都での新規感染者数が連日1000人を超えていたことも警戒感を強めた。

20日の東京市場は全面安となった。週明け19日の米株式市場では、新型コロナのデルタ株流行により景気の先行き懸念が強まったほか、OPECプラスでの減産規模縮小の合意を受けた原油価格の下落などにより、NYダウは大幅に続落して725ドル安となった。米10年物国債利回りが1.1%台にまで急低下し、「恐怖指数」とされる米株の変動性指数(VIX)も節目の20を上回るなど、金融市場全体にリスク回避ムードが広がった。欧州市場の主要株価指数も軒並み2%超えと急落していた。

こうした海外株安を受け、20日の日経平均の下げ幅は一時300円を超えると、ザラ場安値は27330.15円と、5月13日につけた安値27385.03円をも下回る場面があった。ただ、過去最高値付近で推移していた欧米市場とは異なり、日本株は2月以降から下落基調を辿っていたことから、日経平均は朝安後に下げ渋ると、27564.52円(-88.22円)まで戻りを試す動きも見られた。しかし、上値は重く、戻りが鈍いとなると、引けにかけては改めて失速し、結局264.58円安で終えた。

国内での連休前最終日にあたる21日の日経平均は反発。20日の米株式市場では企業の決算を好感する動きが見られたほか、新型コロナ再流行への懸念を受けた前の日の急落は行き過ぎとの見方から押し目買いが優勢となり、ダウは549.95ドル高と大幅に反発。海外株高を手掛かりに日経平均も358.90円高の27747.06円でスタートすると、朝方は買い戻しが続き、一時は27882.43円(+494.27円)と上げ幅を500円近くにまで拡げた。しかし、連休前に買いは続かず、前場中頃から失速すると前引けまでに上げ幅を120円程にまで縮小。後場もムードは変わらず、159.84円高の27548.00円で週を終えた。

■連休中の米株最高値更新で投資家心理改善

来週の日経平均は堅調か。日本でも4-6月期決算シーズンがいよいよ始まる。外部環境の不透明感が強く、全体の方向性も不明瞭ななか、決算を受けた個別株物色が主体となりそうだ。

国内が祝日の間、米株市場では過度な景気減速懸念が後退し、主要株価3指数は4日続伸し再び揃って過去最高値を更新。5カ月ぶりに一時1.1%台にまで低下していた米10年物国債利回りも落ち着きを取り戻している。週明けの東京市場も連休中の米株高を映して28000円を回復する動きが期待される。

来週は企業決算が主な材料となるが、27日からは米連邦公開市場委員会(FOMC)も開かれる。金融政策については、これまでの大規模緩和が維持される見通しのほか、物価などに対する見方も従来通り「過度なインフレは一過性」との見方が維持される可能性が高い。相場への影響は限定的となりそうだが、前回のFOMC後に長期金利の低下基調が強まっただけに、今会合後の長期金利の動きにも注目したい。

そのほか、主要メディアによると、菅政権率いる内閣支持率は30%台にまで急落し発足以来最低を記録したという。政権求心力の低下、政局不透明感の強さは海外勢の日本株を敬遠する理由となる。また、東京五輪も始まったが、五輪関係者の新型コロナ感染などが相次いで報道されている。大会が終わる頃までの感染動向の不透明感なども日本株の上昇を抑制しそうだ。こうした日本独自の株高抑制要因も多くあるだけに、日本株の上値は引き続き重いとみておいた方がよいだろう。そのため、先日の安川電機<6506>の決算のように、好決算でも買いが続かないといった動きが、この先の4-6月期決算シーズンにおいても見られるかもしれない点には留意したい。

■日本電産の決算で製造業に見直し機運高まるか

週初は連休前に発表された日本電産<6594>の決算が消化される。21日に発表された第1四半期決算は、売上高および営業利益ともに前年同期比で大幅な増収増益となり、四半期ベースでは揃って過去最高を更新、市場予想も上回った。また、26年3月期売上高を4兆円とする新中期戦略目標も発表された。信用買い残が積み上がったままである点は気懸かりだが、2月半ば以降長らく株価はさえない動きが続いてきた分、見直し機運が高まるか注目される。市場への影響力も大きい銘柄だけに、失速せずに買いが続けば、主力製造業には決算前の先回り買いが向かう可能性があるほか、EV関連銘柄にはポジティブな動きが波及しそうだ。

■米FOMC、6月鉱工業生産、米6月個人消費支出など

来週は、26日に6月全国百貨店売上高、独7月Ifo景況感指数、米6月新築住宅販売、27日に米連邦公開市場委員会(FOMC)(~28日)、米6月耐久財受注、米5月S&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数、米7月消費者信頼感指数、28日に日銀金融政策決定会合の「主な意見」(7月開催分)、パウエルFRB議長会見、29日に米4-6月期GDP速報値、30日に6月失業率・有効求人倍率、6月鉱工業生産、6月住宅着工統計、米6月個人所得・個人消費支出などが予定されている。




<FA>

 Copyright(c) FISCO Ltd. All rights reserved.

特集

「証券アナリストの調査手法とこだわり」(全6回)

「証券アナリストの調査手法とこだわり」

証券アナリストの行動パターンをご紹介!個人投資家のリスク回避術を学ぼう。

特集を読む »

おもしろ企業探検隊

おもしろ企業探検隊

平林亮子&内田まさみの「そうだ!社長に会いに行こう」ナブテスコ株式会社

特集を読む »