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明日の株式相場に向けて=個別株は「DX祭り」佳境入りへ  8月26日17時00分

 きょう(26日)の東京株式市場は、日経平均株価が前営業日比17円高の2万7742円と小幅反発。前日の米株高を受けても、市場参加者不足で買い気は盛り上がらず、日経平均は終日方向感の定まらない狭いレンジでの値動きだった。マイナス圏にいる時間帯が長く、引け間際まで前日終値を下回って推移していたが、最後の最後で体を躱(かわ)してプラス圏で着地した格好だ。TOPIXの方はほんのわずかながらマイナスで引けた。

 値上がり銘柄数は全体の6割弱を占めているが、ざっくり言えば売買代金上位の時価総額の大きい銘柄に手仕舞い売りが目立つ地合いだった。そのなか半導体関連は、きょうは主力銘柄が高く全体を支える側に回った。レーザーテック<6920.T>が売買代金トップで4%高と気を吐いたが、「6月7日の最高値を払拭して再び青空圏に舞うような展開は既にイメージしづらい」(準大手証券ストラテジスト)というように、機関投資家は満腹状態に近い。

 あすは週末要因に加え実質月内最終商いで思惑が働きやすいタイミングでもある。売買代金はきょうの前引け段階では1兆円台を割り込み、大引けも2兆円台をかろうじてキープしたものの約1カ月ぶりの低水準となった。日本時間あす夜のジャクソンホール会議でパウエルFRB議長の講演を控えているだけに、ここは買いポジションをあえて高める必要もないというのがマーケットの本音であろう。

 もっとも個別株の動向に目を向けると、主力株に買い疲れ感がみられるものの、中小型株への物色意欲は旺盛である。引き続きデジタル庁発足を目前にして関連株が強い動きを示し、さながら“DX祭り”の様相を呈している。菅政権の支持率が急低下するなかで皮肉ではあるが、そこが投資マネーのしたたかなところで、“国策に売りなし”の相場展開となっている。仮に9月の総裁選で自民党総裁の顔が変わったとしても、今の官民を挙げてのデジタル改革の流れは、政策のメインストリートとして今後も様々なアナウンスが出てくることが予想される。

 AI関連やITソリューション周辺の銘柄は引き続き注目となる。続々と眠りから目覚め、上値追いの初動段階に入った銘柄が増えてきた印象を受ける。まだ取り上げていないところでは安川グループのIoT担当であるYE DIGITAL<2354.T>、SBIグループのシステムインテグレーターで金融機関向けに実績が高いソルクシーズ<4284.T>、NECとの関係密接なシステム開発会社で官公庁向け案件が拡大中のキーウェアソリューションズ<3799.T>、M&A戦略に長じ金融情報システムや医療系システムに重心を置くアクモス<6888.T>などが挙げられる。

 また、デジタル行政推進となれば忘れてならないのが電子署名、いわゆる「脱ハンコ関連」だ。株価が低位に位置するベクター<2656.T>が急動意しているが、業績は低迷しているものの電子署名サービス「みんなの電子署名」に注力の構えにあることから人気素地を内包している。また、外資系経由の空売り買い戻しで底入れ反転期待があるのがサイバーリンクス<3683.T>だ。同社は公共向けシステムに強く、タイムスタンプ(トラストサービス)関連でノウハウを持っている。更に、鈴与シンワート<9360.T>は板が薄く今はノーマーク状態だが、昨年9月の大相場はまだ記憶に新しい。同社はワークフロー処理の時間を大幅に短縮できる印鑑Bot「Biz-Oin(ビズ オーイン)」を提供している。

 このほか、デジタル行政の核となるマイナンバー関連も幅広く注目しておきたい。昨年の同テーマにおける関連最右翼といえば官公庁向け実績が光るITbookホールディングス<1447.T>だ。休養十分で、まずこの銘柄をマークしておく必要がある。ただし、相場的見地では昨年大きな相場を出した同社株以外から、新たな旗艦銘柄が出てくる公算が大きい。主軸はまだ見えないが、マイナンバー関連ではフライトホールディングス<3753.T>に穴株素地がある。ITコンサル・開発を手掛けるが、マイナンバー対応端末で商機を捉えている。

 あすのスケジュールでは、8月の都区部CPIが朝方に発表。また、IPOが1社あり、東京マザーズ市場にジェイフロンティア<2934.T>が新規上場する。なお、あすは実質月内最終商いとなる。海外では、7月の豪小売売上高、1~7月の中国工業企業利益、7月の米個人所得・個人支出、8月の米消費者態度指数(ミシガン大学調査・確報値)など。また、ジャクソンホール会合(オンライン形式)でのパウエルFRB議長の講演が注目される。(銀)

出所:MINKABU PRESS

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