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アンジェス Research Memo(7):先進的なゲノム編集技術を用いて、遺伝子治療薬の開発を進める  9月07日15時07分

■アンジェス<4563>の主要開発パイプラインの動向

4. Emendoのゲノム編集技術
新たに子会社化したEmendoでは、先進的なゲノム編集技術「OMNITM(オムニ)」を用いて遺伝子治療薬の開発を進めている。ゲノム編集とは、特定の遺伝子(DNA配列)をDNA切断酵素(ヌクレアーゼ)によって特異的に切断、編集、改変する技術のことで、ゲノム編集により特定の遺伝子の機能を失わせたり、疾患の原因となっている遺伝子の異常を修正することが可能となる。これまでも複数のゲノム編集技術が開発されており、なかでも、CRISPR/Cas9は従来技術よりも短時間で簡単に標的となるDNA配列を切断できる革命的な技術として評価され、その開発者であるエマニュエル・シャルパンティエ教授とジェニファー・ダウドナ教授が、2020年のノーベル化学賞を受賞したことは記憶に新しい。

Emendoでは、これまで一般に用いられてきた既存のCas9ヌクレアーゼとは異なる新規のRNA誘導型ヌクレアーゼ(ガイドRNAがゲノム上の標的配列にCas9ヌクレアーゼを誘導する)を探索し、これらをゲノム編集に応用する独自の技術プラットフォームを確立し、それを「OMNITM」と命名した。Emendoが開発するOMNITMヌクレアーゼの長所は、ターゲット遺伝子ごとにヌクレアーゼが最適化されるため、高い効率と精度を持ってゲノム編集ができる点にある。ヒトでの遺伝子疾患治療薬の開発では、ゲノム編集を高精度に行う必要があったが、「OMNITM」はそのブレイクスルーとなる技術として注目されている。

現在、同社では社内に専任チームを作り、Emendoの経営陣と「OMNITM」の技術を生かした適応症の選定など、具体的なプロジェクト化に向けた協議を進めている状況にある。また、「OMNITM」技術の利用を希望するバイオベンチャーや製薬企業なども複数あるため、今後、同技術をプラットフォーム化してライセンスフィーを獲得していくビジネスモデルについても検討を開始している。想定される適応症としては、血液系や眼科、がん疾患のほか、神経系、免疫疾患、循環器系、治療法のない常染色体顕性遺伝子疾患、厳密な発現調節を要する遺伝子疾患など多岐にわたる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)




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