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アンジェス Research Memo(8):2021年12月期第2四半期累計業績は営業損失が拡大  9月07日15時08分

■業績動向

1. 2021年12月期第2四半期累計の業績概要
アンジェス<4563>の2021年12月期第2四半期累計の売上高は前年同期比37.1%増の23百万円、営業損失は7,540百万円(前年同期は1,766百万円の損失)、経常損失は7,330百万円(同1,896百万円の損失)、親会社株主に帰属する四半期純損失は7,450百万円(同1,896百万円の損失)となった。新型コロナウイルス感染症ワクチンの開発費用を中心に研究開発費が増加したことに加え、Emendoの子会社化に伴う事業費用やのれん償却額の計上等が損失拡大要因となっている。

売上高については、「コラテジェン®」の販売増により製品売上高が増加した。事業費用のうち、売上原価についても製品売上高の増加にともなって増加している。

研究開発費用が前年同期比で3,857百万円増加したが、増加要因の大半は新型コロナウイルス感染症ワクチンの臨床試験及び非臨床試験にかかる費用増によるもので、項目別では、研究用材料費で1,414百万円増加したほか、外注費で1,466百万円、消耗品費で108百万円それぞれ増加した。また、主にEmendoの子会社化に伴い、開発人員の給料手当が238百万円増加した。なお、新型コロナウイルス感染症ワクチンの開発費用については、前述したように国の補助金で賄われることになっており、プロジェクト報告書の審査が認証されれば、営業外収益に計上されることになっている。

販管費については、前年同期比で1,919百万円増加した。Emendoの子会社化に伴ってのれん償却額1,180百万円や販管費を計上したほか、コンサルタントフィー等の支払手数料が327百万円増加した。また、営業外収支が前年同期から340百万円改善したが、このうち266百万円は外貨預金及びEmendoへの貸付金の評価替えによる為替差益の増加によるもので、120百万円が前年同期に計上した持分法投資損失がEmendoの子会社化に伴いなくなったことによる。

また、特別損失として投資有価証券評価損を138百万円計上したが、これは前述したBarcodeとの共同開発を終了したことに伴い、保有株式をすべて減損処理したことによるものとなっている。


2021年12月期も、新型コロナウイルス感染症ワクチン等の既存開発パイプラインの進展を最優先に取り組む方針
2. 2021年12月期の業績見通し
2021年12月期の業績見通しについては、新型コロナウイルス感染症ワクチンの開発状況や、国等からの補助金の公募、認定の有無なども含めて未確定な要素が多いことから、現時点では未定としている。

事業方針としては、新型コロナウイルス感染症ワクチン及び治療薬を筆頭に、既存パイプラインの開発推進に注力していくほか、子会社のEmendoではゲノム編集技術を用いた具体的な開発品のプロジェクト化を最優先事項として取り組んでいくことにしている。

なお、Emendoの業績については、まだ開発ステージであることから売上計上はなく、年間で10億円以上の営業損失が続くものと弊社では予想している(従業員数は前期末の53名から現在は60~70名程度に増員)。また、Emendoののれん償却額は年間で2,361百万円(10年間均等償却)となる見込みで、実際のキャッシュアウトは伴わないものの前期比での費用増要因となる。


エクイティファイナンスの実施により、Emendoの事業活動資金や事業基盤拡大のための資金を調達
3. 財務状況について
2021年12月期第2四半期末の財務状況を見ると、総資産は前期末比13,403百万円増加の51,758百万円となった。主な増減要因を見ると、流動資産では第41回新株予約権(第三者割当)の行使が進んだことにより現金及び預金が12,282百万円増加したほか、新型コロナウイルス感染症ワクチンの製造費用を前払いしたことにより前渡金が1,076百万円増加した。固定資産ではのれんが前期末比で303百万円増加した。のれんの償却で1,180百万円減少した一方で、円安進展に伴う為替換算等で1,484百万円の増加要因となった。また、Barcodeの投資有価証券評価損を計上したこと等により投資有価証券が145百万円減少した。

負債合計は前期末比2,034百万円増加の7,709百万円となった。新型コロナウイルス感染症ワクチンの開発プロジェクトにかかるAMEDや厚生労働省からの補助金が入金され、前受金が2,166百万円増加の5,760百万円となったほか、ワクチン製造費用及び治験費用等の計上により買掛金が704百万円増加した。一方で、前期分の費用の支払いにより未払金が872百万円減少した。

純資産は前期末比11,369百万円増加の44,048百万円となった。親会社株主に帰属する四半期純損失7,450百万円の計上があったものの、新株予約権の行使により資本金及び資本剰余金をそれぞれ8,747百万円計上したほか、のれんにかかる為替換算等により為替換算調整勘定が1,357百万円増加したことが主因となっている。

なお、第41回新株予約権(第三者割当て)についてはすべて行使が完了し、本新株予約権の発行価額の総額を含めて約174億円を調達した。調達資金の使途としては、Emendoの事業運営資金として90億円(3年間)、残りが事業基盤のさらなる拡大に向けた資金(海外企業の買収や資本参加等)に充当していくことにしている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)




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