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ベルトラ Research Memo(1):事業ポートフォリオの再構築により企業価値の最大化を目指す 10月05日15時01分

■要約

ベルトラ<7048>は、世界150ヶ国の現地体験型オプショナルツアー専門予約サイト「VELTRA(ベルトラ)」を運営する。同社は「旅先で何が経験できるか」に焦点を当て、オンライン化の加速と個人旅行へのニーズの高まりを受け、世界各地の体験型オプショナルツアーの専門予約サイトとして成長を遂げてきた。旅先でできる体験を情報発信することで「VELTRA changes TRAVEL」(旅行の定義を「何が体験できるかで旅先を探す」に変える)という意味から、「ベルトラ」と名付けた。

1. 2021年12月期第2四半期の業績概要
2021年12月期第2四半期業績は、営業収益180百万円(前年同期比77.2%減)、営業損失612百万円(前年同期は500百万円の損失)、収益区分別ではOTA事業118百万円(同84.4%減)、観光IT事業61百万円(同84.7%増)となった。世界的な新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)を背景に、多くの国で渡航制限や外出禁止等の措置が取られた結果、国内外の旅行需要が大幅に減少したものの、ハワイ(北米市場)及び日本国内の需要を捉え、営業収益を積み上げた結果、同社による想定シナリオの範囲に沿って当初想定通りの業績進捗となった。主にHawaiiActivitiesの予約数の回復により、第2四半期会計期間の営業収益は第1四半期比248.3%増となったほか、引き続きコストコントロールを徹底することで、営業費用は第1四半期とほぼ同様に抑えた。

2. 2021年12月期の業績見通し
2021年12月期の業績見通しについて同社は、コロナ禍に伴う事業活動への影響が不透明であり、現時点において合理的な算定が困難であることから未定とし、業績予想の算定が可能となった時点で速やかに開示するとしている。同社は海外旅行の市場動向について、海外旅行の回復は未だ見通しが立たない状態にあり、本格的な回復は引き続き2022年を想定しているものの、2021年11月下旬からワクチンの効果が出ることにより、国境を越えた移動が徐々に再開され、段階的に回復していくと見込んでいる。一方、HawaiiActivitiesは、コロナ禍でも米国のワクチン接種が進んでいることから好調に推移しており、HawaiiActivitiesが収益の回復を牽引すると弊社では見ている。以上から、2021年12月期下期業績は国内旅行需要も行動制限が緩和されることにより回復傾向にあると期待している。

3. 中長期の成長戦略
同社は現在、現地体験ツアーのオンライントラベルエージェント(OTA)として「VELTRA」を中心とした事業拡大を推進している。今後は、同社の競争優位性の源泉となりうる資産を活用した新たな観光系IT事業を強化し、OTAとしての事業拡大に留まらない事業の多角化を進め、旅行回復と新たな観光系IT事業との2軸で企業価値最大化を目指していく。具体的には、VELTRA OTA事業では海外旅行、国内旅行、VELTRA B2B(SaaS)、HawaiiActivitiesの4分類、観光IT事業ではインバウンド向けメディア事業、観光産業支援型クラウドファンディング、プラットフォーム事業(子会社のリンクティビティ(株)が展開)の3分類からなるポートフォリオを計画している。2021年12月期上期は各ポートフォリオで積極的な展開が見られたことから、コロナ禍収束後(以下、アフターコロナ)におけるトップライン成長のポテンシャルは着実に高まっていると言える。また、「旅行」を軸に、テクノロジーを活用した裾野の広いサービス展開を進めることで、同社の事業ドメインや企業イメージは徐々に変わると見られており、それに伴って顧客との接触機会増加や収益機会の多様化が図られていくものと弊社では予想している。

■Key Points
・世界150ヶ国の現地体験型オプショナルツアー専門予約サイト「VELTRA」を運営
・2021年12月期第2四半期はコロナ禍の影響により減収となったものの、想定シナリオの範囲に沿った業績進捗。コストコントロールの徹底により、損失幅は最小限に
・2021年12月期は、好調なHawaiiActivitiesが収益の回復を牽引すると弊社では予想
・事業ポートフォリオの再構築により企業価値の最大化を目指す

(執筆:フィスコ客員アナリスト 石津大希)




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