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為替週間見通し:米長期金利低下でドル買い抑制の可能性も 12月04日15時01分

【今週の概況】
■オミクロン変異株の感染拡大を警戒して円買い強まる

今週のドル・円は弱含み。新型コロナウイルスの新たな変異株(オミクロン株)の感染拡大を警戒して、リスク回避的な円買いが優勢となった。バイデン米大統領は11月29日、「この冬に米国の経済封鎖、都市封鎖は必要ない」と述べたことから、リスク選好的なドル買いが強まり、ドル・円は113円96銭まで買われた。しかしながら、世界各国で新型コロナウイルスの新たな変異株(オミクロン株)の感染例が報告されており、感染の急拡大を警戒してリスク選好的なドル買いは縮小した。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は11月30日の議会証言で、インフレ高進は一過性の現象との見方を改める必要があると示唆し、2022年における米国の利上げ確率は一時上昇したが、米長期金利は伸び悩んでおり、ドルの上値は重くなった。

3日のニューヨーク外為市場でドル・円は、113円61銭まで上昇後、112円56銭まで反落した。この日発表された11月米雇用統計で非農業部門雇用者数は前月から伸びが鈍化したものの、失業率は低下し、量的緩和の縮小ペースは加速するとの思惑が広がった。しかしながら、時期尚早の金融緩和解除を警戒して米国株式は下落し、長期金利は一段と低下したことから、リスク回避の円買いが活発となった。ドル・円は112円81銭でこの週の取引を終えた。ドル・円の取引レンジ:112円53銭−113円96銭。

【来週の見通し】
■米長期金利低下でドル買い抑制の可能性も

来週のドル・円は伸び悩みか。新型コロナウイルス・オミクロン株の感染状況やワクチンの有効性が注目されるが、感染拡大を警戒して米長期金利は低下しており、目先的にリスク選好的なドル買いは抑制される可能性がある。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエルFRB議長は、インフレの高進は一過性との従来の認識を改めており、量的緩和の縮小ペースを速める可能性について言及したものの、市場参加者の間からは「金融緩和策の解除を早めた場合、金融市場の不確実性は高まる」との声が聞かれており、リスク選好的な為替取引は縮小している。

南アフリカで新たに検出された変異オミクロン株は感染力が強いとされるが、南アフリカ国立感染症研究所の調査によると、ワクチン接種者や再感染した人の症状は軽い傾向にあるとの結果も出ている。世界保健機関(WHO)は3日、新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」に関連した死亡例の報告は今のところないと発表している。ただ、感染者は急増しつつあるため、リスク回避的な為替取引が大幅に減少する可能性は低いとみられる。

【米・新規失業保険申請件数】(9日発表予定)
9日発表の米新規失業保険申請件数は、経済正常化を裏付ける要因として注目される。最近では一時20万人を下回るなどコロナ危機前の水準に戻しており、雇用改善のトレンドが維持できれば、量的緩和の縮小ペースは速まる可能性がある。

【米・11月消費者物価コア指数(CPI)】(10日発表予定)
10日発表の米11月消費者物価コア指数(CPI)について、10月実績は前年比+4.6%と高い伸びを記録している。11月のコアインフレ率は10月実績に近い水準になると予想されているが、10月実績を上回る物価上昇率となった場合、2022年における米利上げ確率は上昇するとの見方が多いようだ。

予想レンジ:112円00銭−114円00銭




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