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ハウスコム Research Memo(3):2022年3月期第2四半期はコロナ禍の影響受けるも損益は計画上振れ 12月08日15時03分

■業績動向

1. 2022年3月期第2四半期の連結業績概要
ハウスコム<3275>の2022年3月期第2四半期累計(2021年4月-9月)の連結業績は、営業収益が6,637百万円(前年同期比17.0%増)、営業利益が165百万円の損失(前年同期は130百万円の損失)、経常利益が155百万円の損失(同110百万円の損失)、親会社株主に帰属する四半期純利益が119百万円の損失(同150百万円の損失)となった。営業収益は従来計画と比べてやや下振れたものの過去最高を更新し、各損益は計画を上振れての着地となった。

不動産関連事業は、営業収益が5,947百万円(前年同期比21.4%増)、セグメント利益が618百万円(同3.3%減)となった。経済の持ち直しに連動して転居需要の回復が進行するなか、きめ細かい営業施策の工夫などが奏功し、仲介件数は34,311件(同6.9%増)となった。4月から連結損益計算書に業績が反映されることになった宅都の業績も寄与した。施工関連事業は、営業収益が689百万円(前年同期比10.6%減)、セグメント利益が39百万円(同23.6%減)となった。

2. 波ありながらも改善続く事業環境
2020年3月以降の国内におけるコロナ禍を背景に、転居需要は縮小していた。ただ、2022年3月期第1四半期(2021年4月-6月)においては、ワクチン普及の効果もあって新規感染者数は減少傾向となった。それに沿って転居需要も盛り返し、問い合わせの増加を伴って第1四半期は営業収益が3,473百万円(前年同期比31.6%増)、営業利益が3百万円(前年同期は261百万円の損失)、経常利益が8百万円(同246百万円の損失)、親会社株主に帰属する四半期純利益が29百万円(同217百万円の損失)と、営業収益は大きく回復し、損益も黒字を計上した。

第2四半期(2021年7月-9月)は新型コロナウイルスデルタ株の感染拡大を受けて転居需要の盛り返しが鈍り、四半期ベースでは収益は軟調な展開となった。ただ、新規感染者数は8月中旬をピークにその後急速に減少しており、それに伴って問い合わせ件数も増加の動きを見せるなど、事業環境の改善継続の見通しが濃い状況で期間を終えた。

同社の主な収益源は各種手数料であり、会計上の粗利率がほぼ100%で、限界利益率が非常に高いビジネスモデルとなっている。そのため、事業環境が好転・悪化を繰り返すような局面では、上記のように業績も不安定になりがちである。ただ、9月以降はコロナ禍影響が大きく改善すると予想されるほか、後に詳述するようなITを活用した社内施策などを背景に本質的な収益性は改善が進んでおり、今後は売上高・利益の大幅な回復・成長が期待できると弊社は予想する。

3. 財務状況と経営指標
2022年3月期第2四半期末の総資産は前期末比605百万円減少の9,207百万円となった。流動資産は、現金及び預金の480百万円減少を背景に、前期末比627百万円減少の4,349百万円となった。固定資産は、繰延税金資産等の投資その他の資産の92百万円の増加とのれん等の無形固定資産の50百万円の減少を背景に、前期末比22百万円増加の4,858百万円となった。流動負債は、未払法人税等の243百万円の減少、営業未払金の67百万円の減少などを背景に前期末比493百万円減少の2,034百万円となった。固定負債は、退職給付に係る負債が10百万円増加するなどし、前期末比で4百万円増加の776百万円となった。純資産は、四半期純損失119百万円の計上を背景に6,396百万円となった。

自己資本比率は69.1%と高く、借入金などの有利子負債もない。こういった高い財務安全性は上記したような限界利益率の高いビジネスモデルにフィットしており、事業リスクを軽減できている。また、後に詳述する「スマートレント」といった独自性・訴求力の高いサービスの開発・提供にも貢献している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 石津大希)



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