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転職が絶えないこの時代の、会社の在り方を考える【Book】  6月04日15時44分

「大企業病」とはよくいったもので、その病気に振り回される世の大学生はとても多い。「ステータスになるから」など、学生のホンネは実にさまざま。「〇〇はついでに受けるわw」なんて企業をバカにしたような態度も仲間内では当たり前だ。それで落ちたら死ぬほど恥ずかしいだろう、そうだろう。

ただそんな学生の思いとは裏腹に、採用する側となる企業もたくさんの想いを抱えながら人材の発掘に励んでいる。内定辞退や滑り止め認定、その葛藤に悩む会社は少なくない。新卒入社に長く取り組んでいる企業なら尚更だ。社会の厳しさも知らない青二才に品定めなどされたくないのが会社のホンネ。

わかっているけど防げない。わかっているけど問い詰められない。学生の安易な考えは、なんだかんだで痛いもの。会社としては、このままでいいわけがない。学生と本気と向き合うため、その会社が学生にとっての「第一志望」になるため、できることはないのだろうか。

実は、ある。主導権を握られる日々にオサラバする方法が『社長のための、会社を潰さない人材採用術 内定辞退ゼロ』に書かれている。ビジネスマンではなく、社長という狭いターゲット層に絞ってテーマを洗練させた本書の完成度は高い。会社とはなにか。経営とはなにか。本質的な部分も見えてくるため、仕事をしている人にはぜひ一読してもらいたい。

内容は、先述した学生のホンネも著者なりに網羅している他、「そうした状況を生み出す会社側の方針にも問題アリ」と豪語している。なるほど確かに盲点。採用や広報に本腰入れていない会社が何を嘆いたところで、何の説得力もない。

内定辞退は今の自分の投影、という節が本書にある。採用は上下関係ではなく、学生と企業のマッチング。学生に聞くのと同じように、企業もまた、「経営戦略(学生時代)で頑張ったこと」を聞かれているのだ。選ぶ採用から、選ばれる採用へ。会社そのものを成長させたいのなら、自らの振る舞いにも気を配らなくてはならない。

ビジネスにおいて、中小企業は日本のトップ企業と張り合うことは難しい。しかし採用活動ならば、肩を並べて、いやそれ以上に精力的な活動ができる可能性は十分にある。
学生という小さいに単位に絶大な影響をもたらせば、自ずと社会という大きな枠組みにも確かな影響力を提供できるはずだ。

(実業之日本社 編集本部 鏡悠斗)

『社長のための、会社を潰さない人材採用術 内定辞退ゼロ』近藤悦康 著
本体価格1500円+税 実業之日本社




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