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日経平均は3日ぶり大幅反落、業績面を意識したアンワインドの動きは継続  8月13日12時15分

 日経平均は3日ぶり大幅反落。244.31円安の20440.51円(出来高概算6億3946万株)
で前場の取引を終えた。前日の米国株式市場では、中国人民銀行が人民元売買の基準値を元安に設定したことで、米中貿易摩擦への懸念が再び強まるなか、空港内での大規模デモを受けて香港国際空港への発着便が全便欠航となったことも嫌気された。これにより、米主要3指数は揃って続落し、シカゴ日経225先物清算値は大阪比385円安の
20265円。本日の日経平均はこちらにサヤ寄せする格好からギャップダウンでのスタートになった。為替相場で円高進行が一服したことを背景に日経平均は下げ渋りをみせているものの、香港デモへの警戒感や後述するアルゼンチンの通貨ペソの急落などを受け、積極的な押し目買いの動きは限られた。

 セクターでは、繊維製品を除く32業種全てが下落となっており、特に石油石炭製品が3%安と下げが目立つ。売買代金上位銘柄では、ソフトバンクG<9984>、任天堂<7974>、トヨタ自動車<7203>、ファーストリテ<9983>、ソニー<6758>、三井住友<8316>、ZOZO<3092>が軟調。一方で、先週末に第1四半期の2ケタ減益決算を発表したが、相対的な底堅さが評価されたSMC<6273>が前日比で3%高まで買われたほか、資生堂<4911>、ソフトバンク<9434>、アドバンテスト<6857>は堅調。新興市場では、決算を受けた失望売りが先週末から継続するメルカリ<4385>が大幅安になった一方で、減益ながらもコンセンサス上回る決算からひとまず安心感の広がったハーモニック<6324>は5%の上昇となった。

 前述した通り、本日前場の東京市場では、東証1部ではSMC、新興市場ではハーモニックが減益決算ながら市場想定よりも底堅い業容が確認されたことで買い戻しの動きが優勢となっている。特にハーモニックは、前四半期比で産業用ロボット向けなど中心に増加に転じたことが好感されたようだ。設備投資需要の底打ちの兆しを確認できるような内容と捉える向きもあったものの、現状は同セクター内への物色波及の流れは確認できていない。国内のお盆休みに伴って市場参加者は限られており、薄商いの中でより値幅が出やすい地合いにも拘らず、こちらに対するアク抜けの動きは限定的とみられる。

 マクロの投資環境としても、米中貿易摩擦のほか、長期化する日韓対立やデモ活動収束の見通しの立っていない香港市場の動揺を背景に、景気減速に対する警戒感は拭えないだろう。これら問題以外にも新たにアルゼンチン大統領予備選で左派のアルベルト・フェルナンデス元首相が大勝したことで、市場ではポピュリズム(大衆迎合主義)政権復帰を警戒した通貨売りも再燃している。これらがセンチメント改善を阻んでおり、全般積極的な押し目買いを入れにくい状況であろう。とはいえ、足元でみられた全体相場下落局面においても、好業績が確認されたアドバンテストや第一三共<4568>、バンナムHD<7832>などに対しては買い戻しの動きが観測されている。これらは決算発表前にかけて信用売り残の積み上がっていた銘柄も多く、しっかりとした業績面を確認した後のアンワインドが続いていることから、引き続き動向に注目したい。
(雲宮 祥士)


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