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現役経営者が何を思い、何を気を付けているか

☆経営者も成長する

経営者も成長する。この当たり前のことが、自分がサラリーマンだったときには気づいていませんでした。経営者は天井板のように上の方に固定されていて、ときどき板が張り替えられるくらいに思っていました。実際には、さまざまな経験を経て経営者自身も成長します。というか、社員が日々の仕事を通して着実に成長するので経営者も成長し続けなければならないのです。


☆5年前の自分と比較する

私も起業して18年経ちました。当初は、この「経営者も成長する」ということを考えもしませんでしたが、今では経営者としての成長、充実を常に意識しています。意識を明確に持つためにいい方法があります。それは、5年前の自分と今の自分を比較することです。その頃と比べて成長した点、衰えた点をバランスシート風に書き出すことにより、これからの5年の心構え、成長目標がはっきりしてきます。


☆経験をすると経験を積むの違い

自分の成長を意識して行動すると何が違うのでしょうか。それは、さまざまな経験が良い形で成長への肥やしになることです。これは"経験をする"と"経験を積む"の違いでもあります。同じ経験をしても、「経験を積む」という意識を持つか持たないかで、数年後の自分が大きく違うのです。

最初から完璧な経営者などはいませんし、人により優れている点は異なります。自分自身はまだまだ未熟ですが、それなりに18年間にいろいろと経験しました。コラムでは、これまでに学んだこと、気を付けているポイントをお伝えして行きます。みなさんが企業(とその経営者)を評価する際に、少しでも参考となれば幸いです。


【ポイント1】経営者と社員の目線は違う

会社の経営は経営者にとっては一種のゲームです。自身の才覚と努力によって会社を良くして経営成績を高めることは、プレッシャーもありますがリアルなシミュレーションゲームです。ゲームですから楽しくてたまりません。家に帰ってからでも、休みの日でも会社のことを考えるのは社員がゲームをやるのと同じ感覚なのです。これを経営者は自分の責任感、使命感だと考えがちですが、そういう経営者に限って「なんでもっと真剣に会社のことを考えないんだ?俺なんかいつも仕事のことを考えているのに...」などと言います。休日でも平気で社員に仕事のメールを送りつけます。

待ってください。あなたはゲームの主役ですが、社員は脇役でしかありません。もちろん仕事は好きですが、主役と同じようにはゲームを楽しめません。そもそもこのゲームは社員のものではなくあなたのゲームです。土曜日の朝に送られてきたメールにより暗い気分の週末を迎えることになったり、家族と一緒の休日を台無しにされたりすることを思いやってください。経営者が社員目線で考えることができて初めて、社員一人ひとりがfor the companyの精神で一丸となって働けるのです。


【ポイント2】おべっかは人の為(に)ならず

上司と一緒にエレベータに乗るときに、ちょっと早足でエレベータに駆け寄ってボタンを押す光景、見たことがありますね。きっと気の利いた社員でしょうが、これが社風になっているなら問題です。そんな社風の会社では、「本部長がわざわざやらなくても・・・」などと言うおべっか社員が偉いさんの常識感覚を少しずつ蝕んでいきます。上司も最初のうちは「お、そうか。じゃあ、頼むわ!」などと言っていたのが、しだいにそれが当たり前に感じてしまい、そのうちそういう配慮をしない人を「気が利かないやつ!」などと思ってしまうのです。

立派だった人が、地位が向上して廻りにちやほやされるうちに、慢心して行く姿をよくみます。企業にとっておべっかは麻薬のようにゆっくり身体を蝕むもので、目に見にくいだけによけい怖いです。おべっか体質の問題は、組織力を低下させることです。社員がお客様の欲していることよりも上司がどう思うかを先に考えるようになったとき、企業は確実に競争力を失っていきます。

梅田弘之(うめだ ひろゆき)プロフィール
過去コラム一覧

梅田 弘之

株式会社システムインテグレータ(証券コード:3626) 代表取締役 社長

1957年新潟県生まれ。新潟高校、静岡大学出身。株式会社東京芝浦電気(現東芝)、株式会社住商コンピュータサービス(現SCSK)を経て1995年株式会社システムインテグレータを創立。現在に至る。

「日本のITを世界に!」と「IT業界の合理化」の2つをライフテーマにし、「時間を奪うのではなく、時間を与えるソフトウェアを創り続ける」というコーポレートスローガンを掲げて、時代ニーズに合ったパッケージソフトウェアを次々にリリースしている。主なプロダクトに、ECサイト構築パッケージ「SI Web Shopping」、開発支援ツール「SI Object Browser」、Web-ERP「GRANDIT」、プロジェクト管理システム「OBPM」、O2Oマーケティングサービス「モバポタ」、設計書ジェネレータ「OBDZ」などがある。

「グラス片手にデータベース設計」シリーズ(翔泳社)や「実践!プロジェクト管理」(翔泳社)、「パッケージから学ぶ4大分野の業務知識」(翔泳社)など著書も多数。

システムインテグレータ社

掲載日:2013年7月31日

 
    

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