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投資教育こそ運用の根幹

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私は外資系投資顧問会社の社長として15年間にわたり年金運用に携わってきました。ありがたいことにビジネスは大きく成長することができました。いま、退社後、8年を経て、成功の原因を考えてみると、何よりも投資教育がその根幹にあったのではないかと思います。

どのようなすばらしい運用手法であっても、あらゆる相場環境に適したものはありません。良いときがあるということは、悪いときもあるということです。そして、悪いときがかなり長期に渡ることもあります。青天の日もあれば大嵐の日もある長旅のようです。そして、運用会社とお客さまはその長旅のパートナーなのです。

運用を委託する側は、資産全体のなかで、採用している運用会社それぞれの投資哲学、投資手法が全体として最適なものになるように運用会社を選択する必要があります。言い換えれば投資哲学を自分のニーズにあった形に組み合わせるのです。当然、運用会社はその基本をどんな環境であっても守り抜くことが必要です。この委託者と受託者のお互いの信念が実は長期的な成功のための必須条件で、投資教育はそのための基盤をつくる作業だと言えます。

これは個人投資家にもそのまま当てはまることです。投資信託など販売サイドが顧客のニーズを十分に把握して投資商品を勧めるべきであるのは当然です。しかし、個人投資家が自分のニーズをはっきり理解していることは希です。彼らが持つのは、多くの場合、「できるだけ早く、できるだけたくさん、できるだけ安全に儲けたい」という、「絵に描いた餅」のような非現実的な夢でしょう。しかし、ナイーブな投資家は色々な投資商品の説明を聞いていると、「夢が実現するかも」と思ってしまうのです。

販売サイドにも「できるだけ早く、できるだけたくさん、できるだけ簡単に儲けたい」というインセンティブが働きます。ただし、両者で大きく異なるのは個人投資家は市場のパフォーマンスで儲けたいと思っているのに対し、販売サイドは投資家のお財布から儲けたいという点です。その違いはあっても両者は磁石のプラスとマイナスのように引き合ってしまうのです。

個人投資家にとって大切なのは、自分の資産全体のなかで、それぞれの投資商品をどのように位置づけるのかということです。そのような知識は販売サイドからは得られません。なぜなら、販売サイドは投資家の全財産の状況を知らないからです。結局、個々人が投資知識をある程度持たねばならないのですが、それは学校でも教えられず、そのまま社会にでてしまう人がほとんどです。販売サイドや商品を提供する人たちが開催する投資セミナーはたくさんありますが、そこには前述のような利益相反があります。本当に求められるのは投資商品を運用したり、販売したりしている人々とは完全に独立したアドバイザーや投資教育家なのです。そのような存在が非常に少ないことが実は投資にまつわる多くの悲劇を生む原因になっているのだろうと思います。

岡本 和久(おかもと かずひさ)氏プロフィール
過去コラム一覧

ファイナンシャル・ヒーラー®

CFA 協会認定証券アナリスト (Chartered Financial Analyst)
I-O ウェルス・アドバイザーズ株式会社 代表取締役社長

慶應義塾大学経済学部卒。大手証券会社のニューヨーク現地法人、情報部などで証券アナリスト・ストラテジスト業務に従事、1990年に、バークレイズ・グローバル・インベスターズを設立、2005年まで 15年間代表取締役社長として年金運用業務に携わる。2005年5月、個人投資家向け投資セミナーを行うI-Oウェルス・アドバイザーズ株式会社を設立、代表取締役社長に就任。現在、同社でマンスリー・セミナー、ハッピー・マネー教室などを開催する傍ら、長期投資家仲間によるクラブ・インベストライフを主宰。

著書に『瞑想でつかむ投資の成功法』(総合法令)、『金遣いの王道』(林望氏との共著、日経プレミアシリーズ)、『資産アップトレーニング』(日本経済新聞出版社)、『100歳までの長期投資*コア・サテライト戦略のすすめ』(日本経済新聞出版社)、『長期投資道』(パンローリング)、『老荘に学ぶリラックス投資術』(パンローリング)、『親子で学ぶマネーレッスン』(創成社)など多数。

日本証券投資顧問業協会理事、同協会副会長兼自主規制委員会委員長、投資信託協会理事、日本CFA(Chartered Financial Analyst)協会会長。経済同友会会員。

 

掲載日:2013年8月16日

 
 
    

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