株式・投資信託・ETF・退職・年金 投資に役立つ「ケイゾンマネー」

母と子の革命が起る

前回、「子供が生き抜く力を身に付けるための教育」を求める親が増えているという話をしました。

これまで「教育」といえば、子供が成功のキャリアパスを手に出来るようにするためのものでした。成功のキャリアパスとは一流企業や官庁で勤めることです。それには一流の大学に入らなければなりません。結果、試験で高得点を上げるためのお受験テクニックを身に付けることに、教育の重きが置かれていました。しかし最近は、それに加え、スポーツやスカウト活動などを通じて体力や精神力を養う、あるいは語学を身に付けてコミュニケーション能力を高めることも求められています。まさに生き抜く力を身に付けるための教育です。

さて、これらに加えてもうひとつ、生き抜く力を身に付けるうえで大切な教育があると、私はいつも考えていました。それが「金銭教育」です。ただ金銭教育には、なかなかそれを学ぶ場がないという問題があります。勉強をするなら学習塾、語学力を身に付けるなら英会話教室、身体を鍛えるならスポーツ教室というように、いずれも学ぶ、あるいは身に付ける場があります。でも、金銭教育だけは、それを外部で学ぶ場が、ほとんどありません。

最近、子供を持つ女性たちと話をしていて思うのですが、皆、子供に対してしっかりした金銭教育を身に付けさせたいと考えています。ちなみに金銭教育といっても、株式投資や外国為替取引で手持ちのお金を大きく殖やすノウハウが知りたいのではありません。いささか漠然とした言い方になりますが、お金との距離感の保ち方や、お金の有効な活かし方を知る、あるいは生活に必要なお金を得るにはどうすれば良いのか、ということを知るための金銭教育が求められているのです。その意味で金銭教育は、まさに生き抜く力のひとつになります。

「そんなものは家庭で学ばせれば良い」と言う方もいらっしゃるでしょう。でも、それはちょっと難しい話です。そもそも、お金の大切さ、怖さをしっかり教えられる親が少ないからです。よく言われることですが、日本人はお金について語ることを忌避する傾向があります。恐らく、自分が子供だった頃、親とお金の話をした経験のある人は、本当に少ないでしょう。その人が親になった時、自分の子供にうまくお金について、きちっとした話ができるでしょうか。

そうなると、やはり家庭外でお金について学ぶ機会を増やしていく必要があります。「キッザニア」のように職業アトラクションを通じて、遊びながら、あるいは楽しみながら、働くことやお金を得ることの意味を理解する場を作ったり、あるいは親が働いている会社に子供を連れていき、親が働いている姿を直接見せる機会を設けたりするのも、ひとつの方法でしょう。

世の中、金融不安や経済混乱が頻発しています。それだけに、しっかりした金銭感覚を身に付けるための金銭教育は、とても大切な意味を持つように思えるのです。


日野 佳恵子(ひの かえこ)プロフィール
過去コラム一覧


株式会社ハー・ストーリィ代表取締役

島根県生まれ。 広島市でタウン誌の編集長、広告代理店プランナーを経て、1990年に、さとうみどり(現:ハーストーリィプラス 代表取締役)と2人で創業。 女性マーケティングのパイオニア企業として注目を集める。

全国に女性を中心とした10万人のネットワークを持ち、女性マーケティングの成功は、『関わりと巻き込み』にある、という持論の元、 企業・女性との3者共働型で実践する「クチコミュニティ・マーケティング」を開発。 ※「クチコミュニティ」は、ハー・ストーリィの登録商標です。

創業から20年目を迎えた2010年SNS「暮らしの根っこ」を立ち上げ。 時代の変化に対応した女性マーケティング事業を目指し、これからのライフワークとして取り組んでいる。 「女性」をキーワードにした講演・執筆・取材依頼は年間100本を越える。

株式会社ハー・ストーリィ

掲載日:2013年8月22日

 
    

特集

「証券アナリストの調査手法とこだわり」(全6回)

「証券アナリストの調査手法とこだわり」

証券アナリストの行動パターンをご紹介!個人投資家のリスク回避術を学ぼう。

特集を読む »

おもしろ企業探検隊

おもしろ企業探検隊

平林亮子&内田まさみの「そうだ!社長に会いに行こう」ナブテスコ株式会社

特集を読む »