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現役経営者が何を思い、何を気を付けているか(その2)

前回、「経営者も成長する」「5年前の自分と比較する」「経験をすると経験を積むの違い」に続いて「経営者と社員の目線は違う」「おべっかは人の為(に)ならず」という2つのポイントをお話ししました。

引き続いて、どんなことを日々考えて経営しているかをお話ししましょう。


【ポイント3】成功話より失敗事例を聞きたい?

セミナーなどで「成功話より失敗事例を聞きたい」とよく言われます。書籍などでもアンチテーゼ的なタイトルの方が読者の注目を惹きつけるようです。でも、本当に失敗事例の方が役に立つのでしょうか。例えば野球やゴルフなどスポーツの世界で考えて見ると、プロのスイングはお手本になりますが下手くそなのは参考になりません。ビジネスでも同じで、成功事例にこそ見習うべきポイントが多く含まれます。成功話しを聞かされるより失敗談の方が面白いという心理は分かりますが、もっと素直な気持ちで他者の成功から良いところを取り入れましょう。ただし、実は1つだけ例外があります。それは自分自身の失敗です。もがき、苦しみ、そして失敗し、2度と同じ過ちをしないと誓ったことが次につながります。他者の成功と自分の失敗、注視したくないこの2つが自身の成長の糧となるのです。


【ポイント4】家に帰ってまでキーボードに触りたくない?

ITエンジニアがよく口にする言葉に「家に帰ってまでキーボードに触りたくない」という決まり文句があります。確かに朝から晩までパソコンの前に座ってキーボードを使っているとそんな気持ちにもなるでしょう。でも、それって自分自身への甘えではないでしょうか。またまたスポーツに置き換えて考えてみれば、野球やゴルフの選手は家に帰って素振りをするし、トレーニングもするでしょう。どんな仕事も同じだと思いますが、会社で仕事をするだけで得られる経験や知識だけで済むほど世の中甘くないのです。プロの自覚を持って、日々真剣に自分のスキルアップに励む。これができない限り仕事で落ちこぼれ、それを社会のせい、会社のせいにしてしまうのです。


【ポイント5】寝るのも仕事

私は毎日7時間は寝るようにしています。これ以下だと明らかに翌日の仕事の効率が落ちると自覚しているからです。日本では働いた時間でなく仕事の成果が重要だと誰しも口にしますが、その割に未だに仕事を量で測る(評価する)風潮が根強く、早く帰る人への視線が冷たいことがままあります。

私は昼休みも5分でも10分でも自席で昼寝をする努力をしています。お昼返上で仕事をするより、一瞬でも寝落ちした方が午後の効率維持に役立つからです。もう1つ工夫しているのが作業の時間割り。企画書や提案書作成など創造力を必要とする仕事は午前に行い、会議などは午後にまわすのです(私の経験では、会議は他の仕事より頭を使わないようです)。

常に最高のコンディションで仕事に取り込めるようにセルフコントロールする。これまたプロのスポーツの世界では当たり前のことです。ゲームやSNSをやるなとは言いませんが、夜更けまでやり過ぎて抜け殻のような身体で出社するようでは良い成果を残せるはずはありません。


【ポイント6】村から一歩出て、得た感銘を残す努力を

人の成長には刺激が欠かせません。いろいろな人に触れ、さまざまな経験をして受けた感銘や感動が自分自身のさらなる成長を促します。刺激は同じ環境にいる限り慣れてしまって少なくなります。会社に入ったときに感じた新鮮な想いもあこがれの先輩も、何年かするともはや刺激ではなくなってしまいます。この問題に対処する1つの方法が仕事のローテーションですが、そう簡単に機会を得られません。もっと簡単に個人としてできることはコミュニティに参加することです。今の時代、自分の仕事に関連するコミュニティは必ずありますし、ネットで簡単に検索できます。自社の限られた世界に居続ける方が居心地いいでしょうが、他社の方々と触れ合って、いろいろなことをやる中でとても良い刺激を受けます。

その際にもう1つ心がけるべきことが、感動や感銘を残す意識と努力です。感銘や衝撃を受けて「よし、今日から自分は」と思うことは多いですが、時間とともに薄れて忘れ去ってしまいがちです。「壁に貼る」「目標を定める」「日常の行動に1つ加える」など、とにかく何かしないともったいないことになるので工夫してみましょう。

梅田 弘之(うめだ ひろゆき)プロフィール
過去コラム一覧

株式会社システムインテグレータ(証券コード:3626) 代表取締役 社長

1957年新潟県生まれ。新潟高校、静岡大学出身。株式会社東京芝浦電気(現東芝)、株式会社住商コンピュータサービス(現SCSK)を経て1995年株式会社システムインテグレータを創立。現在に至る。

「日本のITを世界に!」と「IT業界の合理化」の2つをライフテーマにし、「時間を奪うのではなく、時間を与えるソフトウェアを創り続ける」というコーポレートスローガンを掲げて、時代ニーズに合ったパッケージソフトウェアを次々にリリースしている。主なプロダクトに、ECサイト構築パッケージ「SI Web Shopping」、開発支援ツール「SI Object Browser」、Web-ERP「GRANDIT」、プロジェクト管理システム「OBPM」、O2Oマーケティングサービス「モバポタ」、設計書ジェネレータ「OBDZ」などがある。

「グラス片手にデータベース設計」シリーズ(翔泳社)や「実践!プロジェクト管理」(翔泳社)、「パッケージから学ぶ4大分野の業務知識」(翔泳社)など著書も多数。

システムインテグレータ社

掲載日:2013年9月6日

 
    

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