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株式運用スタイル=賭けのスタイル

|何に賭けるか?

株式(などのリスク資産)を売買して利益をあげようというのであれば、さすがに「偶然の幸運に賭ける」というスタンスではなく(結果的に偶然の幸運で儲かることがあるとしても)基本的には「自分自身の予想」とか、「相場観」、つまりは「自分の才覚(他人の才覚を評価して、それに賭けるといったものも含めて)とか相場研究成果に賭ける」というスタンスがあるに違いありません。

株式投資は賭けとは違う、という考えを持っている人たちには耳障りかもしれませんが、とりあえずここではあまり厳密な定義はしないで、株式投資とか、賭けとか、運用スタイル、ということを考えてみます。


|賭けの対象

株式運用(売買)をすると一体どんなことに「賭けて」いることになるのか?相場変動(株価変動)に賭けているのだ、と、まあ、そういうことではあるのですが、私流に分解しますと、以下のようなものになるのではないかと思います。

1.投資先企業の「成長」に賭ける ⇒「成長株投資」
2.投資先企業の「安定的な配当支払」に賭ける ⇒「配当目的投資」(ちょっと語感が悪い表現ですが。)
3.「マクロ経済指標の変化(マクロシナリオ)」に賭ける ⇒ 「(市場全体の)大暴落狙い」又は「(市場全体の)暴騰狙い」
4.「相場変動」に賭ける ⇒ 「(短期)トレーディング」、「(個別銘柄の)バブル狙い」、「(個別銘柄の)暴落狙い」
5.「トレンド」に賭ける ⇒ 「(中・長期)トレーディング」

自分の才覚を賭ける、という場合、効率的かつ成功確率の高いやり方を実行しよう、とすれば、こうした「賭け」の性質をよく認識して、自分のやり方に相応しい「賭け」を選ぶのがよかろう、ということになると思います。
賭けの対象が決まって、その賭けに対する自分の対処・対応が決まれば、すなわち、「運用スタイル」が決まる、というロジックです。


|運用スタイル

運用スタイルはさまざまあるわけですが、上記のように「賭け」の対象を決めるとしますと、それらを以下の表のように表すことができるように思います。

上記の運用スタイルに関連して、「成長株投資」は現在の日本ではそうとうに困難を伴うという感覚を私は持っています。成長分野が限られて来ていること、成長分野での競争が厳しいことなどからしますと、なかなかこれといった成長株を見つけることが出来ないと思うからです。

それから、マクロシナリオについては、ふつうに考えれば、マクロの変数として、経済成長率とか、金利とか、経済政策・金融政策、などと相場変動の連関といったことを考えるのでしょうが、私の感覚では、「市場を巡る資金の流出入」とか「金融の行き詰まり」といったことに焦点を当てる方が今は実利的、ではないかと思えます。つまり、リーマンショックのようなことが起きそうだ(起きることに期待したい、という気持ちが強くなった)⇒市場から資金が大きく流出しそうだ、という時に市場の大暴落シナリオに賭ける、といった具合です。(それと、大暴落の前には相場がかなり上がっていないとダメですね。)

さらには、短期のトレーディングは、相場の変動度(ボラティリティー)が大きくなる方が成功の確率が増す、と考えることができるように思います。そう考えますと、これからの株式相場ではトレーディング・チャンスは増える、と考えることができるように思いますね。

松下 律(まつした りつ)プロフィール
過去コラム一覧

証券アナリスト、社団法人日本証券アナリスト協会検定会員(CMA)

1976年慶應義塾大学工学部大学院修士課程修了
大学院修了後国内証券会社入社、証券アナリスト。その後国内投信委託会社、外資系信託銀行、外資系投信投資顧問会社で長年にわたりファンドマネジャー。
2000年以降は独立証券アナリストとして活動。インターネットを通じて個人投資家向けの情報発信している。

掲載日:2013年11月6日

 
    

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