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金遣いを考える

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「金遣い」という言葉にはやや悪いイメージがあります。「あの人は金遣いがあらい」とは言っても、「あの人は金遣いがいい」ということはあまり聞いたことがありません。さらに、その背景には「お金は汚いもの」、「お金持ちは悪い人」という思い込みが世間にあるのだろうと思います。

言うまでもなく、我々が生きている目的は「金持ち」になることではなく、「しあわせ持ち」になることです。お金は幸福感や満足感に変換してこそ価値があるのです。お金そのものは、それらを与えてくれるものではありません。お金を貯めたり、増やしたりすることは良い事ですが、最終的にはそれを「どのように遣うか」が重要なのです。

この記事が掲載されるのとほぼ同じころになると思いますが、わが畏友、リンボウ先生こと、林望氏と私の対談本、「金遣いの王道」(日経プレミア・シリーズ)が書店に並ぶ予定です。リンボウ氏には「節約の王道」(同)という好著があり、また、60歳を過ぎたら「減蓄」が大切だと言っています。要するに、ムダな金遣いは止めて、自分の真の幸福感が増すようなことに金を遣うべきだということ。そして、60歳を過ぎたら、貯めてきたお金やその他の自分にとって大切なものを手放していき、死を迎えたときにはどう処分してもらっても良いものしか残っていないのが理想だというのです。これが減蓄です。

対談でそのような話をしていたときに思い出したのが老子の道徳経のこんな言葉です。「道をなせば日に損す。これを損してまた損し、もって無為に至る。無為にして成さざるなし」。つまり、身にまとわりついたものをすべて捨てていくことで、ありのままの自分があらわれてくる。そうすると本当に自由な境地になれるということなのだと思います。

私はお金(外側の富)と幸福感(内側の富)の関係を次のように考えています。

内側の富 = 外側の富 × 価値観

価値観というのは外側の富、1円当りの幸福感です。要するに外側の富を活用してどのような幸福感を得るかというのはまさに価値観の問題であり、同時にそれは品格の問題だと思うのです。

それでは品格とは何か?これも私なりの定義では、「いま・自分」のことばかり考えるのではなく、「遠い将来・世の中全体」を視野に入れた行動をとれることが品格の高さだと思っています。自分のいまの喜びばかりにお金を遣うのではなく、我々の社会全体が良くなり、子孫たちがしあわせに生きられるようなことにお金を遣う。それは投資によって資金を良い世の中づくりに活用することもあるでしょう。また、寄付によって困っている人を助けることでもあるでしょう。いずれにしても良い事のためにお金を手放していくことです。そのようにしてお金を遣ってゆくことが、結局、我々自身に幸福感をもたらしてくれるのです。つまり、「金遣いの王道」とは品格ある資産家への道、しあわせ持ちへの道なのです。

岡本 和久(おかもと かずひさ)氏プロフィール
過去コラム一覧

ファイナンシャル・ヒーラー®

CFA 協会認定証券アナリスト (Chartered Financial Analyst)
I-O ウェルス・アドバイザーズ株式会社 代表取締役社長

慶應義塾大学経済学部卒。大手証券会社のニューヨーク現地法人、情報部などで証券アナリスト・ストラテジスト業務に従事、1990年に、バークレイズ・グローバル・インベスターズを設立、2005年まで 15年間代表取締役社長として年金運用業務に携わる。
2005年5月、個人投資家向け投資セミナーを行うI-Oウェルス・アドバイザーズ株式会社を設立、代表取締役社長に就任。現在、同社でマンスリー・セミナー、ハッピー・マネー教室などを開催する傍ら、長期投資家仲間によるクラブ・インベストライフを主宰。

著書に『瞑想でつかむ投資の成功法』(総合法令)、『金遣いの王道』(林望氏との共著、日経プレミアシリーズ)、『資産アップトレーニング』(日本経済新聞出版社)、『100歳までの長期投資*コア・サテライト戦略のすすめ』(日本経済新聞出版社)、『長期投資道』(パンローリング)、『老荘に学ぶリラックス投資術』(パンローリング)、『親子で学ぶマネーレッスン』(創成社)など多数。

日本証券投資顧問業協会理事、同協会副会長兼自主規制委員会委員長、投資信託協会理事、日本CFA(Chartered Financial Analyst)協会会長。経済同友会会員。

掲載日:2013年11月11日

 
 
    

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